元巨人右腕も低迷、448億円男は不調、153億円男は全休…“永遠の課題”WBC出場のリスク

メッツのエドウィン・ディアス、フィリーズのトレイ・ターナー、カージナルスのマイルズ・マイコラス(左から)【写真:ロイター】
メッツのエドウィン・ディアス、フィリーズのトレイ・ターナー、カージナルスのマイルズ・マイコラス(左から)【写真:ロイター】

5年153億円契約のディアスはWBCで大怪我…シーズンを棒に振った

 2023年シーズンは、レギュラーシーズン開幕直前にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開催された。WBCに出場した選手には、難しい調整を余儀なくされ前年から成績を落としたケースも。シーズン開幕前に、こうしたケースを懸念していた米有識者もいた。

 米紙「サンディエゴ・ユニオン・トリビューン」は3月末日、「MLB球団はビジネスリスクを背負ってまで、WBCに参加するべきか?」とする記事を掲載。「この大会を好きになれないグループがある。MLB球団のオーナーは、怪我のリスクを考慮すると、選手が参加するに値しないと感じていた。何人かの参加を阻止したり、プレーに関する制限を設けたりした」と伝えた。

 今季を振り返ると、WBCに出場した選手が怪我をしたり、成績を落としたりするケースがあった。メッツのエドウィン・ディアス投手はプエルトリコ代表として参加し、右膝膝蓋腱を断裂。5年1億200万ドル(約153億円)で契約延長したばかりだったが、1年を棒に振る結果となった。ベネズエラ代表のホセ・アルトゥーべ内野手(アストロズ)はWBCで死球を受け、右手親指を骨折。5月中旬に戦列復帰した。

 米国代表のトレイ・ターナー内野手(フィリーズ)はWBCで5本塁打、11打点の活躍を見せたが、11年総額3億ドル(約448億円)で移籍した今季は開幕から低調。最終的には昨年の21本を上回る26本塁打を放ったが、打率(.298→.266)、打点(100→76)、OPS(.809→.779)で成績を落とした。元巨人のマイルズ・マイコラス投手も(カージナルス)も昨年の12勝&防御率3.29から、9勝&4.78となった。

 元「サンディエゴ・ユニオン・トリビューン」のジェイミー・モラガ氏は「WBCのような大会の負傷は、MLB各球団のリスクになる。MLBに出場するような選手は長期契約を結んでいるからだ。核となる選手を失えばシーズン影響し、プレーオフ進出の可能性やワールドシリーズにも影響する」と述べている。各種国際大会とレギュラーシーズンの“両立”は永遠の課題と言えそうだ。

(Full-Count編集部)

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