2年でわずか1勝→戦力外、テスト経て入団や打率3割超の安定も ベテランFA選手の明暗
34歳の巨人・中田翔は保有する海外FA権について「真剣に考えたいです」
巨人の中田翔内野手が、19日にジャイアンツ球場で行われた秋季練習で、保有している海外フリーエージェント(FA)権について「真剣に考えたいです。もちろん残るという意味でもね。今いろんなことを考えています」と語った。来季はプロ17年目を迎える34歳。これまで“ベテラン”でFA移籍した選手は、明暗が分かれる結果となっている。
現在の中田と同じ34歳以上で移籍した過去10年間の選手を見てみると、2020年オフにDeNAから巨人に移籍した井納翔一投手(当時34歳)は、加入1年目は5登板で0勝1敗、防御率14.40と低迷。2022年は7登板で1勝0敗1ホールド、防御率1.80もこの年限りで戦力外となり、現役を引退した。
2017年オフには鶴岡慎也捕手(当時36歳)が日本ハムからソフトバンクへ。日本ハム時代はベストナイン1度、ゴールデングラブ賞1度などを誇ったが、ソフトバンクでは熱い選手層にも阻まれ出場機会を減らし、100試合以上に出場したのは2016年の103試合のみ。2017年限りで退団し、日本ハムに復帰した。
2016年オフには糸井嘉男外野手(当時33歳)がオリックスから阪神入り。2019年には103試合で打率.314の好成績を残した。2015年オフには脇谷亮太内野手(当時34歳)が西武から巨人に“出戻り”。広島の木村昇吾内野手(当時35歳)は海外FA権を行使するも移籍先が決まらず、西武の春季キャンプでの入団テストを経て移籍。1年目は38試合出場、2年目はわずか3試合出場でこの年限りで戦力外となった。
2014年オフには相川亮二捕手(当時38歳)がヤクルトから巨人へ、金城龍彦外野手(当時38歳)がDeNAから巨人へ移籍。大ベテランが揃ってFA移籍する異例のケースだった。2013年オフには小笠原道大内野手(当時40歳)が巨人から中日入り。2014年は81試合の出場で打率.301をマークしたが、2015年は53試合出場でこの年限りで現役を引退した。
中田は「試合に出たいなという気持ちは強い」と熟考する考えを示している。今季終盤では坂本が三塁を守り、岡本が一塁を守る試合もあった。ベテランがどんな決断を下すのか、注目が集まる。
(Full-Count編集部)