3球団競合も戦力外 投手転向、移籍で開花も…“人気選手”にも厳しい現実

ソフトバンク・高橋純平、ロッテ・佐々木朗希、中日・根尾昂(左から)【写真:藤浦一都、荒川祐史、矢口亨】
ソフトバンク・高橋純平、ロッテ・佐々木朗希、中日・根尾昂(左から)【写真:藤浦一都、荒川祐史、矢口亨】

高橋純平は3球団競合の末に2015年ドラフト1位でソフトバンクに入団

 ソフトバンクの高橋純平投手が、来季の契約を結ばない旨を通告された。2015年ドラフト1位で日本ハム、中日との3球団競合の末に入団し、2019年には救援として45登板で3勝2敗17ホールド、防御率2.65の活躍を見せたが、通算56登板でチームを去る。高橋のように最初の入札で3球団以上が競合した選手たちの今を見てみる。

 高橋以降では、2016年に田中正義投手にロッテ、ソフトバンク、巨人、日本ハム、広島の5球団が競合。ソフトバンクがクジを引き当てたが、故障もあって6年間未勝利のまま、2022年オフに人的補償で日本ハムに移籍した。すると今季、守護神を任されるなど47登板で2勝3敗、8ホールド、25セーブ。新天地で見事に覚醒を遂げた。

 2017年は清宮幸太郎内野手に7球団の人気が集中。高校通算111本塁打の打棒をなかなか発揮できずにいたが、昨季自身最多の18本塁打をマーク。今季は10本塁打だったが、チームを担う主軸として成長を続けている。2018年は小園海斗内野手、根尾昂内野手にそれぞれ4球団、藤原恭大外野手に3球団が競合。根尾は2022年3月に外野手に転向し、同年6月に投手に転向。今季は2試合に登板して防御率0.71をマークし、来季こそプロ初勝利を目指す。

 2019年は佐々木朗希投手に4球団、奥川恭伸投手と石川昂弥内野手に3球団。佐々木朗は昨年完全試合を成し遂げるなど“令和の怪物”にたがわぬ活躍を続けている。奥川は2年目の2021年に9勝を挙げるも、その後は故障に苦しみ、今季は1軍登板なしに終わった。2020年は佐藤輝明内野手(4球団)と早川隆久投手(3球団)の大卒2選手が競合となった。

 2021年は4球団競合の末に隅田知一郎投手が西武に入団。昨季は防御率3.75ながら1勝10敗と白星に恵まれなかったが、今季は9勝をマークした。アマチュア時代の輝かしい功績が、そのまま反映されるわけではない厳しいプロの世界。高橋も3球団競合から8年のときが経ち、野球人生の岐路に立った。

(Full-Count編集部)

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