関係者も「見たことがない」と仰天 失意の指名漏れから3球団競合へ…DeNAドラ1の人間性

ENEOS・大久保秀昭監督(左)と握手するDeNA1位指名の度会隆輝【写真:町田利衣】
ENEOS・大久保秀昭監督(左)と握手するDeNA1位指名の度会隆輝【写真:町田利衣】

DeNAドラ1度会隆輝について「一言で表したら天真爛漫」

 26日のドラフト会議で、ENEOSの度会隆輝外野手は3球団競合の末にDeNAから1位指名を受けた。横浜高3年時にはプロ志望届を提出するも指名なし。悔しさを味わい、プロ野球選手も「一度は消えた夢」という。それだけに、3年越しで指名を受けると喜びから号泣。会見では涙と笑顔で表情がコロコロ変わり、フォトセッションでは要望に応じてさまざまなポーズを披露した。そんな21歳の素顔を、チーム関係者が明かしてくれた。

「一言で表したら天真爛漫。本当にあのままで、明るさと陽気さを持った超ポジティブ人間です。失敗を引きずらないけど、負けず嫌いで勝負にめちゃくちゃ熱い選手です」

 太陽のような度会の存在は、ベンチにも明るさをもたらしたという。「どんな状況でもずっと声を出す。上下関係なく。松岡修造さんじゃないですけど、彼が声を出していることで温度が上がるというか、そういうところはあると思います」と証言した。

「もう1人のお父さんみたい」と慕っている大久保秀昭監督に対しても、物怖じすることはない。「『監督、今日暑いですね』『監督、髪切りましたね』とか。そういうのが普通にできちゃう子なんです」とチーム関係者も驚く。さらに「ビッグマウスとか思いつつ、本当に都市対抗で打っちゃったりするので本当に面白いですよね。見たことがない野球人間でした」と感心していた。

 歌が趣味で、カラオケもうまいのだという。ムードメーカーだった元ヤクルトの父・博文さんにも負けず劣らずの盛り上げ上手。囲み取材中も、自然とその場が笑顔になることが何度もあった。

 悔しさと挫折を味わった3年前。そこから持ち前の明るさとプラス思考、そして何よりの負けず嫌い精神で努力を重ね、社会人No.1スラッガーにまで成長を遂げた。明るい若手選手の多いDeNAの一員として、きっと横浜スタジアムに幸せをもたらしてくれるだろう。

(町田利衣 / Rie Machida)

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