新人頼みの実情…中日の大きな「穴」、広島の“泣き所” 明確なセ球団の課題

中日・村松開人、福永裕基、広島のライアン・マクブルーム(左から)【写真:荒川祐史】
中日・村松開人、福永裕基、広島のライアン・マクブルーム(左から)【写真:荒川祐史】

セのGG賞で、中日の二塁手、広島の一塁手、DeNAの捕手で有資格者がいなかった

 守備の名手に贈られる「第52回三井ゴールデン・グラブ賞」は10日に発表される。セ・リーグの候補は82人で、各ポジション1人(外野手は3人)が選出される。だが、球団によっては候補に入らなかったポジションがある。

 選考対象となる選手の資格は、投手は規定投球回以上、もしくは試合数の1/3以上登板。捕手は試合の1/2以上捕手として出場、内野手は試合の1/2以上1ポジションに就いていること、外野手は試合の1/2以上外野手として出場することになっている。

 2年連続最下位に終わった中日では、二塁手で候補者がいなかった。今季の先発出場はドラフト7位ルーキー・福永裕基内野手の68試合が最多で、同2位・村松開人内野手が48試合で続いた。

 セイバーメトリクスの観点から分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、同じ守備位置の平均的な選手と比べた時に、どれだけ失点を増減させたのかを示す守備指標「UZR」で、中日はリーグ5位の「-0.2」。守備の要と言える二遊間にレギュラーを固定できなかったのは低迷打開への大きな課題といえる。

 今季2位に躍進した広島は一塁手で有資格者がいない。今季はライアン.マクブルーム内野手が最多で70試合。打率.221、6本塁打と打撃不振で出場機会も少なかった。堂林翔太内野手が2番目に多く37試合だった。

 もう一つはDeNAの捕手。山本祐大が52試合、伊藤光が48試合、戸柱恭孝43試合で先発出場。捕手3人併用制を敷いたため資格を得られなかった面もある。資格をクリアした82人から誰が選ばれるだろうか。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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