中田翔&山川穂高はどこが合う? 貧打解消の特効薬…強打の一塁手“不在”の球団
一塁手の打撃による得点貢献が最も低いのは中日…鷹やロッテなども低数値
日本野球機構(NPB)は15日、西武・山川穂高内野手ら2023年度のフリーエージェント(FA)宣言選手を公示した。巨人は同日、中田翔内野手の複数年契約の解除を発表。退団が決まった。2人の大砲は来季どのチームのユニホームを着るのか。フィットしそうなチームを検証する。
山川は今季、自身の不祥事で17試合0本塁打に終わったが、3度の本塁打王(2018、19、22年)を誇る。中田は打点王3度(2014、16、20年)で通算303本塁打。日本球界を代表するスラッガーだ。長打力不足に悩む球団なら喉から手が出るほど欲しい存在だろう。
ポジションは一塁。パ・リーグならDHでの出場も見込まれる。ここではセイバーメトリクスの指標などを用いてプロ野球の分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータを参照し、打撃による得点貢献を表す指標「wRAA(weighted Runs Above Average)」で一塁やDHの数値が低い球団を見てみる。
一塁では中日が12球団ワーストの「-7.2」。ソフトバンクの「-0.8」、ロッテの「0.3」、楽天の「1.9」と続く。ちなみに12球団トップは阪神で「41.7」だった。DH(パ・リーグのみ)では下からオリックスの「3.2」、日本ハムの「6.6」、ロッテの「8.9」という順になっている。
中日の一塁は今季、ダヤン・ビシエド内野手が最多の83試合に先発したが、6本塁打。チーム本塁打数も12球団ワーストの71本に終わっており、長打力不足は切実だ。また、ソフトバンクでは中村晃外野手の118試合、ロッテでは山口航輝外野手の61試合、楽天では鈴木大地内野手の61試合がチームでの最多先発だった。
DHではオリックスは森友哉捕手の46試合先発が最多。日本ハムはアリエル・マルティネス捕手の41試合、ロッテは本塁打王に輝いたグレゴリー・ポランコ外野手の108試合だ。果たして2人の大砲はどんな決断を下すか、注目が集まる。
(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)
データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。