大阪桐蔭が5失策で敗退…指揮官「甲子園では話にならない」 勝敗分けた相手との“差”

ベンチで試合を見守る大阪桐蔭・西谷浩一監督【写真:田中健】
ベンチで試合を見守る大阪桐蔭・西谷浩一監督【写真:田中健】

4番のラマルは打棒発揮「左打者が引っ張るよりもライトへ飛ばす」

「第54回明治神宮大会」高校の部が17日、神宮球場で行われ大会2連覇中の大阪桐蔭(近畿地区代表)が関東一(東京地区代表)との初戦に5-9で敗れた。試合後、西谷浩一監督は「近畿大会までは勝ち上がれましたが、足りないところはたくさんあります。それが露呈しました」と淡々と振り返った。

 大阪桐蔭はプロ注目の最速154キロ右腕でエースの平嶋桂知投手(2年)が先発したが、3回に相手の5番・熊谷俊乃介捕手(2年)に左翼席へ2ランを浴びるなど、5回6安打2奪三振4失点(自責点3)でマウンドを降りた。西谷監督は「関東第一さんは人工芝を生かして、たたきつける打撃をされていたが、ウチは簡単にフライを打ち上げていた。その差だと思います」と指摘した。神宮の人工芝の上では、地元東京の関東一に“一日の長”があったということだろうか。

 とは言え、大阪桐蔭打線も迫力を垣間見せた。4点ビハインドの6回には1死二、三塁で3番の徳丸快晴外野手(2年)がセンターオーバーの2点二塁打。続く4番のラマル・ギービン・ラタナヤケ内野手(2年)も左翼線を破る適時二塁打を放ち、あっという間に1点差に迫った。8回にはラマルが“逆方向”の右翼席へ2ラン。ラマルは4打数3安打3打点と気を吐いた。

 スリランカ出身の両親を持つ右の大砲ラマルについて、西谷監督は「こういう所で打ったことは1つ勉強になるでしょうが、練習ではもっとすごいのも見ています。練習でもライトへ、左打者が引っ張るよりも飛ばすことがある。そういうところは評価できる。もっともっとできる子なので、来年に繋げてほしい」と評した。

 結局4投手で継投するも、関東一の打線に圧倒された形。さらに、チーム5失策を犯すなど、大阪桐蔭らしくない守備のミスも目立った。「まだまだダメなことはわかっていましたが、人工芝で5つもエラーしていたら、甲子園の土のグラウンドでは話にならない。鍛え直したいと思います」と再起を誓った。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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