ノンテンダー→2年で戦力外…元盗塁王は復活できる? 2軍で別格の「.493」「19.6」

ヤクルトが獲得した西川遥輝【写真:荒川祐史】
ヤクルトが獲得した西川遥輝【写真:荒川祐史】

ヤクルト加入の西川遥輝は今季2軍で打率.369、出塁率.493をマークした

 ヤクルトは17日、今オフに楽天を戦力外となった西川遥輝外野手の獲得に関して基本合意に至ったと発表した。通算1326安打、332盗塁を誇る31歳。今季1軍では35試合出場にとどまったが、2軍では出色の成績を残していた。

 西川は今季1軍では35試合で打率.181、1本塁打、4打点、2盗塁、出塁率.286。精彩を欠いたが、2軍では圧倒的だった。63試合で打率.369(179打数66安打)、5本塁打、8盗塁。出塁率.493は2軍で50打席以上の選手の中でトップの数字だ。

 セイバーメトリクスの指標を駆使して分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータを見ても、圧倒的な数値が並ぶ。同じ打席数を平均的な打者が打つ場合に比べてどれだけチームの得点を増やしたかを表す指標「wRAA」で断トツの「29.8」をマークした。

 直球に対する得点貢献「wFA」も「19.6」でこちらも断トツ。キャリアを重ねると直球への対応が落ちていく傾向があるが、西川にその兆候は見られない。また、ボールゾーンスイング率「O-Swing%」も13.6%で最少。四球割合「BB%」も17.9%で3位と、選球眼にも衰えは見られないようだ。

 NPB通算13年で通算1370試合に出場し、盗塁王を4度獲得したスピードスター。2021年オフに日本ハムからノンテンダーとして自由契約になると、新天地の楽天でも2年で戦力外ともがいている。初のセ・リーグではどんなパフォーマンスを見せてくれるか、楽しみだ。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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