2年連続打率1割→「.347」に急成長 数値に顕著な変化…才能見せた阪神25歳

阪神・小野寺暖【写真:荒川祐史】
阪神・小野寺暖【写真:荒川祐史】

1軍、2軍で3割を超える打率をマークした小野寺

 阪神の小野寺暖外野手は4年目の今季、自己最多となる43試合に出場し打率.347を記録した。2軍でも150打席以上立った打者の中ではチームトップの打率.305、OPS.827と好成績をマークした。

 小野寺は大商大から2019年の育成ドラフト1位で入団。2021年に支配下登録されると、同年にはプロ初本塁打も記録。2022年は開幕1軍も掴んだ。しかし、2年の打率は.179と.136でともに1割台。今季は打率.347、OPS.829と急成長を見せたシーズンとなった。

 5月に今季初出場すると、同月は打率.364をマーク。7月は.571、9月も.345を記録した。得点圏打率も.375と勝負強く、左右のどちらの投手も苦にしなかった。

 セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)によると、今季は1、2軍ともに四球率が上昇(2.2%→8.4%)し、三振率が減少(26.7%→14.5%)。打球方向にも大きな変化があり、逆方向への打球が昨年の25.8%から39.1%に増加。3方向の中で一番多くなった。

 また、打球速度にも大きな変化が見られる。打球速度は「Soft、Mid、Hard」の3種類に分けられるが、今季は1軍でHard%が35.5%、2軍でも37.3%と、ともに自己最高の割合を記録した。打撃での得点貢献を示すwRC+(50打席以上)は142で、大山、佐藤輝、近本に次ぐ数値を叩き出している。

 1軍でのWhiff%(空振り率)は19.4%から13.5%に年々減少しており、打撃全般で大きな進化が見られた。チームの層は厚いが、来季はレギュラーの座を掴み取ることができるか。

(Full-Count編集部)

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