トップ10に4人、12球団断トツの「6.0%」 築いた投手王国…日本一裏付ける衝撃数値

阪神・西勇輝、大竹耕太郎、村上頌樹、伊藤将司(左から)【写真:矢口亨、荒川祐史】
阪神・西勇輝、大竹耕太郎、村上頌樹、伊藤将司(左から)【写真:矢口亨、荒川祐史】

阪神は投手の与四球、野手の四球割合がいずれも12球団トップだった

 今季、38年ぶり日本一に輝いた阪神は、12球団トップとなるチーム防御率2.66で投手王国を築いた。村上頌樹や大竹耕太郎ら新たな戦力も台頭。圧倒的だったのは、四球の少なさだった。

 セイバーメトリクスの指標などで分析する株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータで今季の阪神投手陣の特徴を見てみると、90イニング以上を投げた投手の中で、与四球割合が最も少なかったのはDeNA・東克樹投手の2.3%だったが、2位から4位は阪神投手陣が占めた。

 2位は同じ2.3%で大竹だった。現役ドラフトでソフトバンクから加入して1年目の今季は12勝2敗、防御率2.26。速球の平均球速は140.1キロと速くないが、1イニング当たりの与四球と被安打を示す「WHIP」は1.02と高数値だった。

 3位は最優秀防御率を獲得し、セ・リーグ史上初の最優秀新人賞と最優秀選手賞(MVP)を“W受賞”した村上だった。4位には伊藤将司投手、9位に西勇輝投手が入っている。

 チームとしても12球団トップの与四球割合6.0%。無駄な走者を出さなかった。阪神は昨季も与四球割合5.5%で12球団トップの防御率2.67だったが、昨季リーグ2位の与四球割合だったジョー・ガンケルがソフトバンクに移籍し、新たに村上、大竹が加入。“世代交代”も成功させた。

 阪神は打者の四球割合を見ても、大山悠輔内野手が1位の15.8%で、トップ10に近本光司外野手、佐藤輝明内野手、中野拓夢内野手の4人が入っている。チームでも9.0%で12球団トップだ。2位に11.5ゲーム差をつけてぶっちぎりのリーグ優勝、そこから日本一に駆け上がった今季の阪神は、やはり四球の存在が大きかった。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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