テーマパーク内に球団施設…異色の社会人野球部が誕生 元オリ・小川氏が初代監督就任

「サムティ硬式野球部」の監督に就任した元オリックス・小川博文氏(中央)【写真:橋本健吾】
「サムティ硬式野球部」の監督に就任した元オリックス・小川博文氏(中央)【写真:橋本健吾】

2025年より「サムティ硬式野球部」が活動開始、都市対抗&日本選手権出場を目指す

 大自然のテーマパーク内に球団施設を構える、異色の社会人野球チームが誕生する。兵庫・三木市の「ネスタリゾート神戸」などを運営するサムティは19日、2025年から同社の硬式野球部が本格的に始動することを発表した。初代監督にはオリックス、横浜で活躍した小川博文氏が就任する。

 経営問題などにより数々の企業が社会人野球から撤退する中、大阪に本社を置き総合不動産事業を展開する「サムティ」が名乗りを上げた。

 この日、ネスタリゾート内のホテルで発足会見を行った小川靖展社長は「スポーツ、野球に活力を感じている。野球チームで選手たちが頑張る力、全グループ社員の目の前で体験することで企業の発展に繋げる。人への投資を行うことが、企業成長の絶対的な原動力になる。そこに寄与してくれると信じている」と、野球部発足の理由を語った。

 本拠地は三木総合防災公園野球場をネーミングライツで「サムティドリームスタジアム」と命名し活用するが、球団施設はホテルやプール、体験型スポーツアクティビティ施設が集まる「ネスタリゾート神戸」内に建設する。トレーニングルームを完備した室内練習場、4人同時に投球可能なブルペン、サブグラウンド、約30室の選手寮など「総工費はそこそこの金額になる」と、投資は惜しまないという。

 選手は社員として採用しテーマパーク内の様々な施設で働くことも可能。大がかりな移動を行うことなく社業と野球に力を注ぐことができるという。小川靖社長は「テーマパークとスポーツのシナジー効果も今後、さらに発展させていきたい」と意気込みを口にした。

 監督に就任する小川博文氏はプロ入り前に社会人野球「プリンスホテル」でプレーした経歴を持つ。「大会(日本選手権、都市対抗野球)に出ることで社員への恩返しになる。最終的には優勝するのが目標」と語った。

 同野球部は2024年に選手の勧誘やトライアウトを開催し、2025年にメンバー発表を予定。日本野球連盟に申請し承諾を得て活動をスタートさせる。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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