水原一平通訳、山本由伸のド軍加入で“二刀流”? 通訳にまつわる球界の“ルール”は

ドジャース・大谷翔平(左)と水原一平通訳【写真:ロイター】
ドジャース・大谷翔平(左)と水原一平通訳【写真:ロイター】

水原通訳が大谷と山本を掛け持ち? メジャー球界の“通訳ルール”

 オリックスからメジャー移籍を目指していた山本由伸投手は21日(日本時間22日)、ドジャースと12年総額3億2500万ドル(約463億円)の大型契約で合意した。大谷翔平投手を除けば、投手としてのメジャー史上最高額で、期間も投手では最長になる。大谷とタッグを組み、ワールドシリーズ制覇を目指すこととなるが、山本の加入で気になるのが大谷の通訳を務める水原一平氏の動向だろう。

 水原通訳と山本の通訳の日本人通訳2人が公式戦でベンチ入りできるのか、はたまた水原通訳が大谷と山本を“掛け持ち”するのか……。大谷のように熱狂的なファンを持つ水原通訳だけに注目を集めるところだが、大谷にとっては今までと変わらないサポートを受けることになる、とのことだ。

 メジャーではコーチングスタッフや球団スタッフの仕事が細分化され、アシスタントコーチが何人もいたり、フィールドコーディネーターやクオリティ・コントロール・コーチのように日本球界では聞き慣れない肩書きのスタッフがベンチ入りしている。長年メジャーリーグで通訳を務めてきた関係者によると、実際にMLB内でベンチ入りできる人数を絞ろうという動きはあるようだが、現時点では、1言語1通訳のみがベンチ入りできるという明確なルールはないという。つまり、山本が通訳を伴ってドジャースに加入したとしても、大谷&水原の体制に変更はない。

 大谷が日本人選手と同じチームでプレーするのは田澤純一投手が途中加入した2018年以来。この時、米国生活の長い田澤は通訳を必要としていなかった。また、イチロー、黒田博樹、田中将大の日本人3選手が所属した2014年のヤンキースでは3人とも通訳がベンチ入りしていたという。

 初の米国生活となる山本にとっては、大谷と水原通訳の存在は何より頼もしい存在になる。仮に「ベンチ入りは1言語1通訳のみ」というルールができたとしても、これまで唯一無二の仕事ぶりを見せている水原通訳だ。ドジャースなら肩書きを変えてでもベンチ入りさせそうな気がしてならない。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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