リーグ最下位の得点&本塁打…今季の西武の打撃陣は? 明確な“課題”も見えた希望

西武・松井稼頭央監督【写真:矢口亨】
西武・松井稼頭央監督【写真:矢口亨】

今季5位に終わった西武…435得点、90本塁打はリーグ最下位、打率も同5位

 西武は今季、65勝77敗1分けの5位でシーズンが終わった。開幕直後は好調も、交流戦で6勝12敗と苦戦を強いられ、7月前半には8連敗を記録。それでも9月には14勝10敗と勝ち越し、来季へ希望を感じさせた。

 松井稼頭央新監督のもと、「走魂」をスローガンに掲げ挑んだ今季。リーグ2位の80盗塁を記録したものの、435得点、90本塁打はともにリーグ最下位。打率は同5位の.233に終わり、得点力不足が顕著に示されたシーズンとなった。

 シーズンを通して活躍したのは外崎修汰内野手と新外国人デビッド・マキノン内野手だった。外崎はチームトップの136試合に出場し打率.260、12本塁打54打点をマーク。キャリアハイの26盗塁も記録した。マキノンも貴重な戦力となり、打率.259、15本塁打、50打点はチーム2位の数字。一塁での守備も光った。

 源田壮亮内野手はWBCで骨折した影響で出遅れたが、100試合に出場。打率は.257だったが、安定した守備でチームを引っ張った。離脱していた間は、ドラフト6位ルーキー・児玉亮涼内野手が主に穴を埋めた。堅実な守備を持ち味に、打撃でも4月は打率.254。源田の復帰以降は出場機会を減らしたものの、2軍では43試合で打率.276をマークした。

 夏場以降に存在感を示したのは佐藤龍世内野手。9月の活躍は目覚ましく、打率.293ながら24四死球で、出塁率.465、OPS.878を記録。選球眼に磨きがかかり、今季は自己最多の91試合に出場した。渡部健人内野手は主砲を欠いた打線において、4番を任される試合もあった。5月下旬に1軍昇格を果たすと、交流戦では打率.276と活躍。7月には故障で離脱したが、自己最多の57試合に出場し、打率.214、6本塁打を記録した。

森友哉が抜け空いた正捕手の座…柘植と古賀が台頭

 昨オフ、森友哉捕手がオリックスへ移籍し、柘植世那捕手と古賀悠斗捕手が正捕手争いを演じた。開幕マスクは柘植。オープン戦では打率.318とバットでアピールし、4月は月間打率.286を記録した。しかし、5月に怪我の影響で離脱してからは調子が戻らなかった。2年目の古賀は、自己最多の100試合に出場し、盗塁阻止率.412は12球団トップ。夏場から徐々に調子を上げ、打率.218、2本塁打、20打点でシーズンを終えた。来季は炭谷銀仁朗捕手が復帰。ベテランも加わって捕手陣がどのような成長を見せるのか、期待したいところだ。

 外野手では、最多出場の愛斗外野手は現役ドラフトでロッテへ移籍。次いで鈴木将平外野手はキャリアハイの72試合に出場し、打率.240、自己最多の10盗塁をマークした。ドラフト1位の蛭間拓哉外野手は、6月25日には早大の先輩・早川隆久投手(楽天)からプロ初本塁打を放つなど、56試合に出場し、打率.232、2本塁打20打点とまずまずの成績を残した。他にも高卒3年目の長谷川信哉内野手、岸潤一郎外野手ら12選手が外野の守備に就いたが、シーズンを通して活躍した選手は現れなかった。来季こそは長年の課題となっている外野手問題を解決できるか。

 ベテラン勢では、中村剛也内野手、栗山巧外野手が元気な姿を示した。中村は前半戦で9試合連続安打、3試合連続本塁打を記録するなど、3・4月は20試合で打率.364、7本塁打、14打点の数字で自身5年ぶりの月間MVPを受賞した。栗山は、代打やDHで77試合に出場。前半戦は苦しんだが、7月以降は打率.277と調子を取り戻した。最終的には打率.217に終わったが、7本塁打19打点、出塁率は.346と選球眼も健在だった。

 投手陣はリーグ2位の防御率2.93、先発4投手で40勝と安定していただけに、打線の不振が痛かった。しかし、得点力不足が解消されれば、優勝への道も見えてくるだろう。呉念庭内野手、山川穂高内野手らの退団もあったが、今オフはメジャー通算114本塁打のヘスス・アギラー内野手を獲得するなど、補強に力を入れている。5年ぶりの優勝へ、獅子たちの躍進に期待したい。

(「パ・リーグ インサイト」谷島弘紀)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY