大記録目前の35歳、163キロ右腕らに挑む育成出身20歳… 西武の“激戦区”は誰が制す

西武・松井稼頭央監督【写真:小林靖】
西武・松井稼頭央監督【写真:小林靖】

2023年の外野はレギュラー不在、守護神・増田は球団史上初の200セーブ達成かかる

 2024年の西武は激しいポジション争いが予想される。現時点で、外崎修汰、源田壮亮の二遊間コンビはレギュラーが確定しているが、そのほかは“白紙状態”といってもよい。特に外野は熾烈を極めそうだ。

 2023年の主な内訳は左翼は鈴木将平が57試合、ペイトンが35試合、金子侑司が20試合で先発。中堅は長谷川信哉が48試合、西川愛也が28試合、岸潤一郎が22試合。右翼は愛斗が54試合、蛭間拓哉が49試合とどの選手もポジションを掴みきっていない。このオフにペイトンが退団し、愛斗が現役ドラフトでロッテに移籍したことで、若手にはチャンスが広がっている。

 ただ、左翼は2023年はヤンキースでプレーするなど、メジャー通算251試合で打率.217、27本塁打、87打点のフランチー・コルデロが任されそう。また2023年にポジションを掴みかけるも怪我でシーズン終盤に離脱した蛭間は“半歩”リードといったところか。俊足の若林楽人を加えた若手はほぼ横一線で、ファンの間でも「ドングリーズ」とも言われており“背比べ状態”。キャンプからのアピール合戦は必見だ。

 また激戦区でもあり、泣き所でもあるのが抑えだろう。長年、抑えとして貢献してきた増田達至は、他のパ・リーグ5球団の守護神と比較しても、2023年シーズンの19セーブは最も少なく、防御率も5.45でクローザーとしては厳しかった。球団史上初の通算200セーブまであと6としており、大記録達成を視野に35歳右腕は再び君臨することを目指す。

 新外国人のアルバート・アブレイユ投手も抑え候補の1人。最速101.3マイル(約163キロ)を誇る28歳右腕で、渡辺久信GMは「後ろで投げることを期待しています。100マイルのストレートとスライダーで空振りを取るタイプのピッチャー。勝ちゲームで投げてほしいです」と期待を寄せ、松井稼頭央監督も「最後(の候補)に入ってくるでしょうね」と語っている。

 その他にも2023年は24登板で防御率1.52と存在感を示した田村伊知郎と、同年7月に支配下登録され16試合で防御率0.59だった育成出身の20歳豆田泰志も守護神襲名へ名乗りを挙げており、注目のポジションとなりそうだ。

(Full-Count編集部)

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