続く元ドラ1の人的補償 期待寄せられ入団も…大物移籍で避けられぬ“対価”

日本ハム・田中正義、西武に移籍した甲斐野央、元西武・内海哲也(左から)【写真:荒川祐史】
日本ハム・田中正義、西武に移籍した甲斐野央、元西武・内海哲也(左から)【写真:荒川祐史】

ドラフト1位選手の人的補償移籍は3年連続で計7人目

 ソフトバンクの甲斐野央投手が、FA移籍した山川穂高内野手の人的補償で西武に移籍することになった。ドラフト1位でプロ入りし、人的補償で移籍するのはこれで3年連続で、7人目となった。

 甲斐野は2018年ドラフト1位で東洋大から入団。最速160キロの剛速球を武器に、2019年には65試合に登板した。2020年は肘の怪我の影響で登板なしに終わったものの、2021年からは3年連続で20試合以上に登板。昨季は46試合に登板して3勝1敗8ホールド2セーブ、防御率2.53という成績を残していた。

 ドラフト1位の選手が人的補償で移籍するのは3年連続で、いずれもソフトバンクからとなっている。2021年オフに岩崎翔投手が中日、2022年オフに田中正義投手が日本ハムにそれぞれ移籍した。

 2018年オフには巨人から長野久義外野手が広島へ、内海哲也投手が西武に移籍した。それ以前には、2010年に阪神からロッテに渡った高濱卓也内野手、2012年にソフトバンクからオリックスに移籍した馬原孝浩投手がいる。

 大物選手をFAで獲得となれば、その球団は28人のプロテクトリストを作成する。主力はもちろんのこと、チームの未来を考えて若手を守れば、実績者やベテランが漏れることもある。その逆も然りだ。大物選手が流出した球団は、その穴を埋められるような選手を補強したい。その年の最高評価を得てプロ入りした“ドラフト1位”選手に目を向けるのは当然だろう。指名する側の球団からすれば、その素材が漏れていれば見逃せないはずだ。

 日本ハム入りした田中はソフトバンクでは結果を残せなったが、昨季は守護神を務めるなど、新天地で覚醒した。実績ある甲斐野が西武でフル回転の活躍を見せるか、期待が集まる。

(Full-Count編集部)

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