オリ22歳逸材、長身左腕の“打てない魔球” マイナスから劇的変化…2軍無双の「8.4」

オリックス・佐藤一磨【写真:編集部】
オリックス・佐藤一磨【写真:編集部】

オリックス育成の佐藤一磨、昨季のウエスタンでは最多勝を獲得した

 今オフに山本由伸投手、山崎福也投手と主力の流出が相次いだオリックスに、楽しみな有望株がいる。今季でプロ5年目を迎える育成の佐藤一磨投手は昨季、ウエスタン・リーグで最多勝のタイトルを獲得。セイバーメトリクスの指標でも、飛躍を裏付ける数字が示されている。

 横浜隼人高から2019年に育成1位で入団したが、ここまでは2軍生活が続いている。しかし、昨年はウエスタンで8勝3敗、防御率3.94という好成績を残し、飛躍のきっかけを掴んだ。190センチの長身から投げおろすサウスポーは、唯一無二の魅力。今季は支配下登録からのブレークを狙っている。

 セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、チェンジアップによる失点増減の合計「wCH」は、2軍戦で30投球回以上の投手の中でトップの「8.4」。過去3年間は「-1.6」「-2.2」「-0.7」だったことから、劇的に改良したと考えられる。

 オリックスは昨季、山下舜平大投手がブレークして新人王のタイトルを獲得。東晃平投手は育成から支配下を勝ち取り、日本シリーズでも勝利投手になるなど若手投手が続々と頭角を表している。佐藤も彼らに続いて覚醒の1年になるのか、22歳の長身左腕から目が離せない。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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