阿部監督が仰天「獲ってよかった」 驚異の打球速度…レギュラー名乗りの巨人逸材ドラ3

巨人・佐々木俊輔【写真:矢口亨】
巨人・佐々木俊輔【写真:矢口亨】

帝京高→東洋大→日立製作所を経由した佐々木俊輔外野手

 予想以上の逸材かもしれない。巨人のドラフト3位ルーキー・佐々木俊輔外野手が、宮崎キャンプ初日の1日から存在感を放った。

 この日はキャンプイン早々、あいにくの雨に見舞われ、野手陣は木の花ドームで精密機器を利用しデータを取りながらフリー打撃。佐々木が叩きだした数値に、阿部慎之助新監督が仰天した。「体は小さい(174センチ)けれど、いいパンチ力をしているなあと思って見ていたのですが、素晴らしい数値が出ていました。スイングスピードは速いし、打球速度はあの体で170キロを超えてきた。すごいなと思いました」

 ドジャース・大谷翔平投手の打球速度は約190キロ、2022年セ・リーグ3冠王のヤクルト・村上宗隆内野手は約185キロといわれるが、同じ右投げ左打ちでも、小柄で俊足巧打タイプに見える佐々木がマークした数値としては確かに驚異的だ。

 もっとも、本人は「初めてああいう機械で測定しました。今までやってこなかったことなので、気にはしていません」とどこ吹く風。「社会人(日立製作所)時代からスイングスピード、打球速度が速いと言っていただいていました」と振り返り、「ベテランの先輩から『体を使って振れ』と言われてきたので、継続していこうと思います」と、プロでも当てるだけの打撃をするつもりはない。

 東京・帝京高、東洋大、日立製作所を経由し、ようやくプロ入りにこぎつけた24歳の遅咲きルーキー。目標は確実性、長打力、走力をフル活用してのトリプルスリーだ。「社会人の時には、(日立製作所の4番を張り、昨年限りで現役を引退した)大塚(直人外野手)さんから打撃を教わったので、ホームランを打てるバッターへの憧れがあります」と語る。

「『獲ってよかった』と今ちょっと思っていますが、実際に活躍してもらってから言いたいな」と目を細める阿部監督。指揮官が現時点で“レギュラー不在”を明言している外野のポジションの1つを、佐々木がかっさらう可能性も高まりそうだ。小粒でもピリリと辛い山椒のような佐々木が、阿部巨人に夢を運んでくる。

【実際の様子】驚異の打球速度170キロ 巨人ドラ3佐々木の豪快スイング

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