いくら活躍しても「エ軍はトラウトのチーム」 大谷翔平、ド軍入りで求められる役割

ドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】
ドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】

WBCで大谷を取材したマイケル・クレア記者が大谷の契約、英語力について言及

 ドジャース・大谷翔平投手が全米野球記者協会(BBWAA)主催の夕食会で披露した英語は大きな反響を呼んだ。WBCで大谷を取材したMLB公式サイトのマイケル・クレア記者が大谷のドジャースとの契約、そして英語力について言及。「彼は素晴らしい英語力の持ち主という認識はありました」と驚いてはいなかった。

 大谷は1月末に行われた夕食会で水原一平通訳を介さず英語でスピーチを披露。約2分間のスピーチでは、報道関係者や古巣のエンゼルス、ファン、水原通訳、家族、ネズ・バレロ代理人の愛妻ら周囲のサポートを感謝した。

 クレア記者は昨春のWBCで野球日本代表「侍ジャパン」をカバー。宮崎キャンプから帯同し、大谷を取材してきた。「日常会話とスピーチでは(求められる英語力は)違いますが、ベンチで冗談を言っている光景を皆さんは見てきたと思います」と英語力に関しては全く驚いていなかった。

 昨年12月にドジャースと10年総額7億ドル(約1036億円)で契約合意。「彼が契約記録を更新することは明白でした。それでも、(実際に成立したとき)信じられないことだと思いました」とこの契約に関しては驚いた模様。「私も7億ドルを貰うことができればいいですけどね」と笑った。

取材に応じたマイケル・クレア記者(写真はスクリーンショット)
取材に応じたマイケル・クレア記者(写真はスクリーンショット)

山本由伸が加入「お兄ちゃん的な役割も果たしてくれる」

 WBCで大谷は決勝の米国戦前に「憧れるのをやめましょう」とチームメートを鼓舞。9回2死でマイク・トラウト外野手を三振に奪い、世界一になった。ドジャースには、大谷以外にもムーキー・ベッツ外野手、フレディ・フリーマン内野手らスターが勢ぞろい。しかし、クレア記者は大谷がリーダーシップを発揮する必要があると感じている。

「エンゼルスに加入したときは、どんなに有名でいい選手でも、マイク・トラウトのチームでした。しかも(エンゼルスに加入したときはMLB)1年目でした。以前と比べて英語も喋るようになったと思いますし、生活面も慣れたと思います」

 今季からは山本由伸投手もドジャースに加入。「チームに長く在籍しているベテラン選手はいますが、WBCで彼がチームリーダーになれることを私たちに証明しました。その役割をチームでも発揮してくれると思いますし、ヤマモトのお兄ちゃん的な役割も果たしてくれると予想しています」と話した。次はドジャースでワールドシリーズ制覇へ――。英語も堪能になった大谷はドジャーブルーのユニホームで新たな伝説を築き上げていくに違いない。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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