身長201cm、元助っ人の登録名は「魔鷹」 再会した元同僚に驚き「野球の世界は狭い」

台鋼ホークスのスティーブン・モヤ【写真提供:CPBL】
台鋼ホークスのスティーブン・モヤ【写真提供:CPBL】

元中日&オリのモヤは今季から1軍参入する「台鋼」に入団

 今季から台湾プロ野球(CPBL)の1軍公式戦に参入する「第6の球団」台鋼ホークス。1年目からの上位進出を目指し、外国人選手の補強にも力を入れている。その中に、NPBで4年間プレーした身長201センチの“大型野手”がいる。

 台鋼はパドレスやマリナーズでプレー経験のある米国人左腕のニック・マーゲビチウス投手、チーム初の外国人野手として中日やオリックスで計4年間プレーしたスティーブン・モヤ外野手、クローザー候補としてドミニカ共和国出身の剛腕サウスポー、レイミン・グドゥアン投手を獲得した。モヤは2018年から2021年まで中日とオリックスでプレー。通算269試合で218安打39本塁打をマークした。

 台湾プロ野球では、漢字の名前をもたない外国人選手に漢字の登録名をつけるが、マーゲビチウスは「哈瑪星(ハーマーシン)」、モヤは「魔鷹(モーイン)」、グドゥアンは「雷公(レイゴン)」となった。

 1月29日、グドゥアンと共にキャンプに合流したモヤは、中日時代のチームメートで今季加入した笠原祥太郎投手、オリックス時代のチームメートで現在は「練習生」として台鋼で調整している張奕投手と挨拶。「数年前まで日本で一緒にやっていた仲間だよ。また一緒に台湾でプレーできるとはね。しかも、一度に2人と会えるなんて本当に野球の世界は狭いね」と驚いた様子だった。

 劉東洋GMは、早い段階から外国人野手候補の1人としてモヤを検討していたという。長打力が課題の台鋼では主軸、一塁手での起用が濃厚だ。洪一中監督も「日本スタイルだ。やはりNPBを経験していることが大きい。ここまで大柄な選手は珍しいけれど、足も遅くないし肩もいい。運動能力が高いね」と期待。開幕時はクリーンアップに王柏融、モヤと元NPB打者が並ぶことが濃厚だ。

 台鋼は今年7月のドラフト会議で、2番目の指名権を手にしている。WBC台湾代表の4番で元レッドソックスの張育成内野手の去就が未定のため指名選手を現時点で絞ることは困難だ。元西武の呉念庭内野手や張奕のドラフト参加は決まっており、元NPB勢がもう1人加わる可能性は十分にありそうだ。

 新球団ながら日本のファンにおなじみのコーチ、選手が多い台鋼ホークス。X(旧ツイッター)の日本語アカウントを開設するなど、日本市場も重視しており、台湾プロ野球「入門」チームとしては最適だ。秋には「プレミア12」も開催される。台湾プロ野球「第6の球団」である台鋼ホークスをチェックしてみてはいかがだろうか。

(「パ・リーグ インサイト」駒田英)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

RECOMMEND