山川加入であふれる34歳は「スタメンに入れておきたい」 専門家が推す“理想の並び”

ソフトバンク・中村晃【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・中村晃【写真:藤浦一都】

元鷹コーチの飯田哲也氏が推奨する打順「近藤と柳田の間に山川を挟む形」

 2024年のプロ野球は春季キャンプも終了。3月29日の開幕に向けて、各球団とも仕上げの時期に入る。パ・リーグでは、ここ3年間優勝から遠ざかっているソフトバンクに本塁打王3度を誇る山川穂高内野手が加入した。現役時代にヤクルトでゴールデングラブ賞を7度受賞し、2019年までまでソフトバンクのコーチを5年間務めた野球評論家の飯田哲也氏は、理想の打順の並びとして、近藤健介外野手と柳田悠岐外野手の間に挟む形を挙げる。

 山川は2月24日の台湾プロ野球・楽天モンキーズとの練習試合、同28日の「球春みやざきベースボールゲームズ」西武戦で本塁打を放つなど、順調に調整を進めている。昨年は自身の不祥事の影響で17試合出場にとどまり、0本塁打に終わったが、こうしたブランクの影響は「ありません」と飯田氏。「オフを挟めばみんな一緒。全く関係ありません」と断言する。

 昨季2冠王の近藤とチームの“顔”である柳田は左打ち。ここに右打ちの山川が入ることで相乗効果が期待できるという。理想の並びは近藤と柳田の間に山川を挟む形と提言。「右の強打者が入れば凄い打線になると思っていましたが、今年はいよいよ現実になります。近藤、柳田の間に挟む形がよいと思います。得点力は間違いなくアップするでしょう。怖いくらいですよ」と力を込めた。

 3人が一緒に出場した2月27日のロッテ戦は2番から近藤、柳田、山川。3月2日のDeNA戦、3日の韓国・斗山戦は2番から柳田、近藤、山川の並びだった。“最強トリオ”を、小久保裕紀監督がどんな形で組み合わせるのかは見所の1つだ。

 また、飯田氏が注目する存在が34歳の中村晃外野手だ。昨年まで4年連続で一塁手のゴールデングラブ賞に輝いている名手も、山川の加入でその立場が一気に危うくなった。ホークス一筋、今季が17年目。昨年もリーグ5位タイの140安打を放つなど、通算1387安打を誇る。

中村晃は「スタメンに入れておきたい選手」

「ホークスの中で貴重な選手です。粘れるし選球眼もいい。スタメンに入れておきたい選手です。僕としてはどこかで使ってほしい」。ソフトバンクの外野は左翼・近藤、右翼・柳田が確定で、中堅争いは周東佑京内野手が一歩抜けている形だ。

 新加入のアダム・ウォーカー外野手はDHでの起用となり、一塁・山川でDHがウォーカー、守備力を考えれば一塁が中村晃、DHが山川という選択肢もあるだろう。いずれにせよ今年のソフトバンクには「強くなる要素しかない」と飯田氏。昨年はオリックスに15.5ゲーム差の3位に甘んじたが、リベンジを果たす態勢は整っていると言えそうだ。

 では、リーグ4連覇を目指すオリックスはどうか。大黒柱だった山本由伸投手、昨年11勝の山崎福也投手が抜けた穴を埋められるのか。有望な若手投手がどんどん育っているが、不安材料もあるという。「投げれば勝てる投手がいなくなったのは痛い。昨年、先発ローテーションを守ったのは他に宮城大弥投手しかいません。1年間投げられる投手はチームに安定をもたらします」。

 昨年新人王に輝いた山下舜平太投手も怪我で8月下旬に離脱。6勝無敗だった東晃平投手も、台頭したのは7月下旬以降だった。実績ある田嶋大樹投手、山岡泰輔投手やルイス・カスティーヨ投手ら助っ人の活躍も重要な要素となりそうだ。

(Full-Count編集部)

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