ブレークなるか…パの若き逸材投手たち “魔球”操る楽天右腕、精鋭集うリーグ王者

楽天・荘司康誠(左)と日本ハム・根本悠楓【写真:町田利衣、荒川祐史】
楽天・荘司康誠(左)と日本ハム・根本悠楓【写真:町田利衣、荒川祐史】

オリ東は通算7勝無敗、楽天・渡辺はパームボールを操る

 2024年のプロ野球は29日に開幕する。パ・リーグは各球団に力のある若手投手が揃う。「パーソル パ・リーグTV」は公式YouTubeチャンネルで6球団の若手投手を特集した動画を公開。6球団のプロスペクト、個人タイトルを争うであろう投手を紹介している。

 日本ハムに将来性豊かな投手は多い。北山亘基投手はストレート、金村尚真投投手は制球力が武器。サウスポーの20歳・根本悠楓投手は井端弘和監督率いる野球日本代表「侍ジャパン」に抜擢された。

 楽天は2年目23歳コンビがチームを引っぱっていきそうだ。帽子を吹き飛ばす投げっぷりが印象的な荘司康誠投手は、初の2桁勝利を挙げられるか。魔球「パーム」を操る渡辺翔太投手の投球術は必見。昨年中継ぎで経験を積んだ高卒4年目の内星龍投手は今季、先発に挑戦する。

 西武・隅田知一郎投手は昨年、プロ初完封勝利を挙げるなど9勝を挙げた。3年目の今季は左のエースとして初の2桁勝利も期待される。ロッテは高卒4年目の中森俊介投手がブレークの予感。プロ初登板を果たした昨季は主に中継ぎで13登板、今季は先発ローテーション入りを目指す。横山陸人投手は昨季、自己最多の38試合に登板。5年目の今季は必勝リレーの一員になるか。

 投手王国と呼ばれるオリックスは先発ローテーションに定着した東晃平投手、左腕の曽谷龍平投手、高卒2年目の19歳・齋藤響介投手と若き精鋭が集う。東はプロ入りから7勝負けなしだ。

 昨季ウエスタン・リーグで最多セーブを獲得したソフトバンク・尾形崇斗投手は1軍定着なるか。4年ぶり優勝へ、昨季3勝を挙げたカーター・スチュワート・ジュニア投手の成長も欠かせない。

佐々木、山下、平良、宮城…タイトルを争いそうな投手たち

 3年連続で投手4冠に輝いた山本由伸投手がドジャースに移籍。2024年に新たなタイトルホルダーとなりそうな投手は誰だろうか。

 西武・平良海馬投手は昨季、リーグ2位タイの11勝、同3位の153奪三振を記録した。2020年に新人王に輝き、2022年には「最優秀中継ぎ投手」を獲得しているが、先発転向2年目での投手タイトル獲得は十分に考えられるだろう。

 昨年、平良に次ぐ135三振を奪ったのがロッテ・佐々木朗希投手。奪三振率も13.35と圧倒的な数字を叩き出した。2023年パ・リーグ新人王のオリックス・山下舜平大投手も奪三振率9.57で101奪三振を記録。2人とも昨季は怪我で終盤に離脱した。年間通して登板すれば、ハイレベルな「最多奪三振」争いが展開されるだろう。

 オリックス・宮城大弥投手は、エースの座を継ぐ存在として2024シーズンを迎える。3年連続2桁勝利を挙げた昨年はリーグトップの完封勝利3、同3位の防御率2.27をマークした。山本の独壇場だった「最優秀防御率」や「勝率第一位投手」といったタイトルを射程にとらえたい。

(「パ・リーグ インサイト」菊地綾子)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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