「イッペイが行っちまった」 移籍後初の本拠地見参も…大谷翔平に流れる不穏な空気

エンゼルス戦に出場したドジャース・大谷翔平【写真:小林靖】
エンゼルス戦に出場したドジャース・大谷翔平【写真:小林靖】

エ軍とのオープン戦でドジャースタジアムに移籍後初登場

■ドジャース 5ー3 エンゼルス(オープン戦・日本時間25日・ロサンゼルス)

 明らかにきな臭かった。ドジャース・大谷翔平投手は24日(日本時間25日)、エンゼルスとのオープン戦でドジャースタジアム移籍後初登場。28日(同29日)の米国開幕戦へ再スタートといきたいところだったが、水原一平通訳が違法賭博の疑いで解雇になったばかり。やはりグラウンド外の醜聞に注目が集まった。

 ドジャースのクラブハウス。騒動後も沈黙を貫く大谷の周りは、空気が重かった。この日も日米メディア関係者の狙いは、水原氏の違法賭博疑惑についての反応取り。ロッカー前に姿を見せた大谷に米記者2人が寄っていったが、その動きを制するように翌25日(同26日)に取材に応じる意向を示した。その後、険しい表情のままクラブハウスの奥へ下がっていった。

 ドジャーブルーのユニホームに身を包み、晴れて本拠地初見参……となるはずだった。しかも、この日は古巣・エンゼルス戦。練習中には右翼ポール際で練習するエステベス、サンドバルら15人超の投手陣と再会。笑顔、笑顔だったが、記者がエンゼルスのクラブハウスへ出向くと、やはり話題に挙がったのは水原氏だった。

「イッペイが行っちまったな……」

 ロバーツ監督の試合前の囲み取材でも何度も質問が出た。水原氏の違法賭博疑惑については「そのことについては話したくない」と一点張り。25日(同26日)に取材対応する意向については「いいことだと思う。正しいことだと思っている。彼が知っていることを話し、彼の考えを明かしてくれることは、私としても嬉しく思う」。50人前後の報道陣が集まった囲み取材。矢継ぎ早に飛んだ質問にも指揮官は丁寧に対処していた。

 ロサンゼルス・タイムズ紙が「大人になれ」「沈黙は憶測を招く」と報じるなど、米メディアの大谷本人への追及は厳しい。だが、22日(同23日)に正式に始まったMLBの調査が終わらない以上、大谷が全てを話すことは難しい状況だ。それでも少しでもスッキリした状態で、28日(同29日)のカージナルスとの米国開幕戦を迎えてもらいたいものだ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY