顔面骨折から復帰も…待っていた“危険球連発” 「何が起こってる?」エ軍4番に試練

昨年死球を受けたエンゼルスのテイラー・ウォード【写真:Getty Images】
昨年死球を受けたエンゼルスのテイラー・ウォード【写真:Getty Images】

顔面骨折から復帰を果たしたウォードに、内角高めの投球が相次いだ

 顔面骨折から復帰を果たしたエンゼルスのテイラー・ウォード内野手が、思わぬ困難に直面している。地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」のジェフ・フレッチャー記者は「エンゼルスのテイラー・ウォードは昨年の事故を受け、投手が内角高めに攻めてくることに備えている」との見出しで伝えている。

 ウォードは昨年7月29日(日本時間30日)のブルージェイズ戦で顔面死球を受け、骨折のためシーズン最後の2か月を欠場した。同記事によると、その後はスプリングトレーニングが始まるまでの半年間、実戦形式の投球からは遠ざかっていたという。しかし、オープン戦で思わぬ事態に直面することになる。

 今春のある打席で、ウォードに向かって内角高めの速球が投げられたが、それを難なく回避。すると、次の球もまた内角高めに投げ込んできたという。最終的には真ん中のスライダーで空振り三振に倒れたウォードは、「あの後、正しいマインドセット(考え方)に戻ることができなかった」と振り返っている。

 ウォードはこの一件で、事故の影響につけ込んで危険な投球をしてくる投手やチームに備える必要性を確信したという。「あの打席で考えさせられた。何が起こっているのか? あの瞬間に学んだんだ。それは、僕が慣れなければならないことなんだって。起こることを受け入れ、それに影響されないようにすることが、私があの時得た最大の教訓だよ」と冷静に受け入れる覚悟を語った。

 また、対策としてヘルメットに追加のプロテクターを装着。「去年それを装着していたら、すべてが変わっていただろうけど。もしまた同じようなことが起こっても、大丈夫だという自信がついた」という。一方、ロン・ワシントン監督は「そこに投げる必要はない……。そんなことはしない方がいい。胸のあたりはいい。でも、頭のところに来たらそれは高すぎる」と苦言を呈している。

 記事では「彼を不快にさせようとする投手たちとの対戦は、ウォードが再び、以前好調だったころの打者に戻るという挑戦に、新たな難しさを加えている」と指摘している。打撃の感触については「自分の思い通りになっている。逆方向へ打球を飛ばすことは、僕にとってとてもいい兆候なんだ」と語っているウォード。4番を務めると見られている今季、困難に負けぬ復活劇が期待される。

(Full-Count編集部)

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