“秘密主義”が招く余波…大谷翔平は「通訳のことを知らなかった」 米紙が皮肉る水原氏問題

ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】
ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】

「ワシントン・ポスト」紙がコラムで主張「話をしても暗闇に包まれたまま」

 ドジャース大谷翔平投手は28日(日本時間29日)、カージナルスとの本拠地開幕戦に「2番・指名打者」で出場し、第1打席で右翼線へ二塁打を放つなど、3打数2安打1四球の活躍を見せた。一方で通訳だった水原一平氏が違法賭博に関与した疑いで解雇されるという事態に見舞われ、25日(同26日)には声明を発表し、自身の潔白を主張した。米紙「ワシントン・ポスト」は「ショウヘイ・オオタニは、彼自身と同じくらい謎めいたスキャンダルに巻き込まれた」と伝えている。

 キャンディス・バックナー氏によるコラムは、声明発表について「非常にオープンで、率直さを感じた」と評価するも、「オオタニがMLBでのキャリアを通して、距離を置いてきた世間から信頼を得るのは、球界最高の二刀流選手になることよりも難しいかもしれない」と主張する。

 さらに「世間はオオタニのことをよく知らず、オオタニも彼の友人であり通訳であるミズハラのことを知らなかったようだ」と指摘。水原氏は「何らかの方法でオオタニの莫大な資産にアクセスし、銀行から直接、またはパスワードで保護されたオンライン口座を通して送金することができた。少なくとも、私たちが聞かされた信じられないようなシナリオはそうである」と皮肉っている。

 また、大谷が声明で水原氏の“ギャンブル癖”について、20日のチームミーティングまで何も知らなかったと主張したことに言及。「この主張を信じるなら、代理人も危機管理チームも、日本語でオオタニに何が起きているのか伝えず、この衝撃的な話が記事になることも知らせなかった。ミズハラがオオタニにとって唯一の英語圏の世界とのつながりであり、ミズハラは友人を騙すことができたのだと世間は推測することになる」とも述べている。

 記事は「彼は話をしたが混乱は続いている。野球界の謎めいたスーパースターであるオオタニの最も興味深い点は、話をしても聴衆は暗闇に包まれたままだということだ」と締めている。大谷の“秘密主義”が余波を引き起こしたと皮肉っている。

(Full-Count編集部)

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