イチロー、年俸800万円→8000万円にした交渉術 21歳からキレキレの“キラーワード”

イチロー氏(現マリナーズ会長付き特別補佐兼インストラクター)【写真:ロイター】
イチロー氏(現マリナーズ会長付き特別補佐兼インストラクター)【写真:ロイター】

オリックス時代に安打記録を更新した1994年オフの交渉を回顧

 マリナーズ会長付き特別補佐兼インストラクターのイチロー氏が、さすがの交渉術を明かした。SMBC日興証券株式会社のYouTubeチャンネルの企画「おしえて! イチロー先生! リターンズ」に出演し、オリックス時代に年俸を10倍にアップさせた方法を紹介した。

 契約更改交渉が得意だったのか問われたイチロー氏は「時間をかけられると集中できないので、短時間の交渉なら。キラーフレーズをポーンと放り込むのはわりと得意で」と笑顔。21歳になった1994年の3年目シーズンを終えたオフの交渉が「僕の経験でいうともっとも大きな交渉」と振り返った。

 同年はレギュラーを獲得し、シーズン最多記録を更新する210安打をマーク。打率.385で首位打者にも輝くなど、一気にブレークしたシーズンだった。「いろいろな記録を塗り替えて。ここで年俸交渉をしくじると、その後にも影響すると」と笑みをうかべ、「当時は年俸800万円の選手でした。野球選手としては、何億円も稼ぐ人もいますから、かわいものです。これをどこまでもっていけるのかと」と語った。

 当時はオリックスの人気がなかったという。「お客さんも実際に入らなかったしね」とイチロー氏。その中で安打を量産するたびに「『今日のイチローは』とテレビで紹介するんですよ。ヒット何本目などといって」。さらに「そのときにどういう紹介のされ方をするかというと、『オリックスのイチローが』。必ずオリックスを使うんですよ」とニヤリと笑った。

「この宣伝効果はいくらだと思っているんですかって言ったんですよ。これが効いたらしんです。結果、給料は10倍になりました。8000万になりました」と自信満々に明かすと、参加者から驚きの声が上がっていた。

(Full-Count編集部)

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