11年目の“覚醒”、ロッテ33歳が見せる衝撃進化 弱点を克服…リーグ屈指の.328
NPB記録の8試合連続二塁打…11年目のロッテ・岡は打撃内容が大きく変化
ロッテ・岡大海外野手は今季、多くの試合で1番打者を務めるなど、打線をけん引している。6月には月間打率.361をマークし、NPB新記録となる8試合連続二塁打を達成した。球界全体が投高打低の傾向にある中、確実性と長打力の両方を向上させている。(数字はすべて7月11日終了時点)
好調の要因の1つはストレートへの対応力だ。コンタクト率は2022年までリーグ平均前後の数値だったが、昨季は90%台に乗り、今季は94.4%をマークしている。スイングの精度の高さは成績にも表れており、ストレートの打率は前年の.319から.364に大幅アップ。規定打席到達者の中では佐藤都志也捕手(ロッテ)、近藤健介外野手(ソフトバンク)、ネフタリ・ソト内野手(ロッテ)に次ぐリーグ4位の数字を残している。
もう1つは内角球への対応力。2022、2023年は内角の打率が2割前後で、明確な弱点となっていた。しかし今季は打率.328と、リーグトップクラスの数値をマークしている。昨季までの10シーズン、フライ打球よりゴロ打球の方が多かったが、今季はゴロ割合がキャリアで最も低くなり、フライ割合が増加。外野フライの割合は昨季の36.3%から今季は43.4%となり、自身初めてリーグ平均を超える数値をマークしている。
また、今季は左方向へ引っ張った打球が多くなり、打球に占めるライナーの割合も増加している。岡は俊足も武器としており、強い打球が多くなればハイペースで二塁打を量産できるのもうなずける。「ヒロミナイト」「ヒロミサンセット」と呼ばれる劇的サヨナラ打など、印象的な活躍でファンを沸かせてきた岡。鋭さを増したスイングから、次はどんな一打が生まれるのか。33歳のプレーに注目していきたい。
(「パ・リーグ インサイト」データスタジアム編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)