防御率1点台が8人の“異常事態” 統一球時代よりも打てず…広がる疑問の声「おかしい」

広島・大瀬良大地、中日・高橋宏斗、阪神・才木浩人(左から)【写真:イワモトアキト、矢口亨】
広島・大瀬良大地、中日・高橋宏斗、阪神・才木浩人(左から)【写真:イワモトアキト、矢口亨】

3割打者はわずか2人…HRセ・リーグトップ村上は23本

 プロ野球が歴史的な投高打低となっている。5日の試合を終え、規定投球回に到達した投手で防御率1点台の投手はなんと8人。3割打者もリーグに一人ずつしかいない状況だ。

 セ・リーグでは、防御率1.14で1位の高橋宏斗(中日)をはじめ、1.31の大瀬良大地(広島)、1.64の才木浩人(阪神)ら7人が防御率1点台。直近10年では規定投球回到達で防御率1点台の投手は多くてもリーグに3人で、7人となるとその倍以上だ。

 直近10年では、両リーグ合わせても3人(2020年、2015年)が最多。「飛ばないボール」だった2011年、2012年は防御率1点台は計6人だったが、今季はそれをも上回りそうな勢いだ。

 打者の成績を見てみると、打率3割を超えているのは近藤健介(ソフトバンク)とドミンゴ・サンタナ(ヤクルト)のみで、両リーグ1人ずつ。両リーグともに今後の成績次第では打率3割に到達しそうな打者は多いが、2リーグ制以降、3割打者がリーグ1人となれば、1971年のセ以来52年ぶり。同年は長嶋茂雄(巨人)が.320で首位打者、2位の衣笠祥雄(広島)が.285だった。このまま進めば両リーグで3割打者が1人という稀なシーズンとなる。

 本塁打も、セ・リーグは村上宗隆(ヤクルト)の23本が最多で、30本に到達するかは微妙な状況だ。パ・リーグは昨年の本塁打王は26本。今季は昨年離脱していた山川穂高(ソフトバンク)が30本塁打に到達した一方で、2位は近藤、グレゴリー・ポランコ(ロッテ)の19本と、活発に本塁打が飛び出しているわけではない。

 X(旧ツイッター)では「セリーグ、規定到達防御率1点台7人っておかしい」「今年の野球は明らかに投手戦より貧打戦のイメージ」「どんだけ投高打低なのさ……」と言った声も上がっている。2013年のように超投高のシーズンを経て、ボールが変更されていたという過去もあったが……。「超投高打低」はこれからも続いていくのだろうか。

(Full-Count編集部)

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