オリが陥った“負の連鎖” 首位打者が1割台、HR王は11発…安打製造機は自己ワースト
昨季首位打者の頓宮は打率.197、広島からFA移籍の西川は.258だった
オリックスは今季、63勝77敗3分けで5位に沈んだ。リーグ4連覇を目指したが、チーム打率.238、71本塁打、402得点はいずれもリーグ5位。昨年のチーム打率.250、109本塁打、508得点から落ち込んだ。守備でもリーグ最多の78失策を記録した。
そんな中でも、台頭した選手がいた。2018年ドラフト1位で23歳の太田椋内野手は91試合に出場し、打率.288、6本塁打、40打点。いずれもキャリアハイだった。初選出のオールスターは右足関節痛で辞退したが、8月下旬に復帰後も安打を量産した。
2021年育成ドラフト3位で入団した25歳の大里昂生内野手も成長を遂げた。7月2日に1軍昇格し、同6日の日本ハム戦に「2番・二塁」で初スタメン。プロ初安打、初打点を記録した。8月6日の西武戦では初本塁打も放った。守備でも二塁・遊撃・三塁とユーティリティ性を発揮。51試合に出場し、打率.235、2本塁打、5盗塁をマークした。
紅林弘太郎内野手は5年目の今季、自己最多タイの136試合に出場。打率.247、2本塁打、38打点をマークした。遊撃のレギュラーを守り、4年連続で規定打席に到達した。西武からFA移籍して2年目の森友哉捕手は、リーグ3位の打率.281をマークした。一方で本塁打は9本。前年の18本から半減となり、やや不完全燃焼のシーズンとなった。
存在感を示したのが10年目の34歳・西野真弘内野手だった。89試合出場で打率.300をマークした。9月8日の日本ハム戦では5年ぶりの本塁打も放った。広島からFA加入した西川龍馬外野手はチーム最多の138試合出場&134安打も、打率は.258。9年目で初めて2割7分を下回った。
昨季、打率.307で首位打者に輝いた頓宮裕真捕手は81試合で打率.197と苦しんだ。2023年は主に3番を担った中川圭太内野手は怪我の影響などで60試合出場にとどまり、昨年まで三塁手で3年連続ベストナイン、三井ゴールデン・グラブ賞に輝いていた宗佑磨内野手も97試合で打率.235と振るわなかった。
2021年の本塁打王・杉本裕太郎外野手は82試合で11本塁打に終わった。福田周平外野手は69試合で打率.232。背番号1を“返上”し、来季は「65」をつけて復活を期す。
(「パ・リーグ インサイト」西嶋葵)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)