背水ドラ1にそびえる壁 通算478発の大砲も“確約なし”…西武助っ人加入で募る危機感

西武・渡部健人(左)と中村剛也【写真:矢口亨】
西武・渡部健人(左)と中村剛也【写真:矢口亨】

西武は打線の中軸候補として前オリックスのセデーニョを獲得

 西武は2024年オフに前オリックスのレアンドロ・セデーニョ内野手、前マーリンズのエマニュエル・ラミレス投手の獲得を発表した。ここではNPBで実績のあるセデーニョの入団で起こりうる影響に注目する。

 ベネズエラ出身の26歳、セデーニョは2023年からオリックスでプレー。今季は98試合に出場し打率.260、15本塁打、37打点をマークした。NPBでは2年間で155試合に出場して122安打、24本塁打、71打点の成績を残している。日本での適性もあることから、主力として見込まれている。

 2024年シーズンは一塁で42試合、DHで41試合に先発出場。西武では同年に一塁でもっとも先発したのが野村大樹内野手の40試合。7月に齊藤大将投手とのトレードでソフトバンクから加入した24歳だ。長打力が魅力ながら57試合の出場で5本塁打、22打点となれば、助っ人からポジションを奪うにはさらなる向上が求められ、二塁に回ることも考えられそうだ。

 また一塁手では2020年ドラフト1位の渡部健人内野手の覚醒も待たれる。大砲と期待されながらもここまで3年間で74試合の出場で打率.178、7本塁打、27打点は物足りない。2025年は背水のシーズンとなるなか、セデーニョの加入は大きな“壁”となりそうだ。

 一方でセデーニョのDH起用となれば41歳ベテランの中村剛也内野手もうかうかしていられない。2024年は怪我にも悩まされ、DHでは42試合の先発で打率.191、7本塁打、14打点だった。本職は三塁手だが、2025年は外崎修汰内野手が二塁からコンバートする方針で、手強いライバルとなる。現役最多の通算478本塁打を誇るスラッガーもポジションが確約されている、とはいえなさそうだ。

 近年の西武の課題はチーム打率.212、60本塁打、350得点でいずれもリーグワーストだった攻撃力。打撃でチームに貢献することがポジション死守への大きな要素となり、競争がチームを活性化させることは間違いない。

(Full-Count編集部)

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