ドラフト候補にも挙がらぬ大学時代 川尻哲郎氏の心を変えた同期の指名「びっくりした」|球界群像 川尻哲郎#5
元阪神・川尻哲郎氏【写真:山口真司】小池秀郎、高津臣吾が台頭…川尻哲郎氏は亜大で3番手の存在だった
阪神でエースとして活躍するなど、通算60勝を挙げたサイドスロー右腕の川尻哲郎氏は、亜大では通算4勝のオーバースロー右腕だった。その4勝も1年時にマークしたもので、2年生以降は勝ち星を挙げられなかった。理不尽な上下関係などもあって、気持ち的に本気になれない時期があり、その間に同期にも抜かれてしまった。プロからも見向きもされなかったそうだが、野球を諦めることはなかった。それどころか、ライバルのドラフト指名に奮い立ったという。
大学1年時に4勝をマークした川尻氏だが、その後は勝ち星を得ることはできなかった。「僕は血液型がO型なんで、性格がけっこうあっけらかんとしているところがあるんですよ。いろいろきついことがあっても、まぁ寝たら忘れるみたいな。大学には野球が好きだったから入ったわけで、多少、厳しいのはしょうがないだろうなって思っていたから、そんなにきついと思うことはなかったんですよ。途中くらいまでは……」。
理不尽な上下関係の積み重ねなどが、野球への情熱の方を徐々に失わせていったという。「あんまり興味が、というか……。逆に1年の時に勝っちゃったんで、こんなものかって思っちゃったのもあったかもしれないです」。2年以降、同期の左腕・小池秀郎投手(元近鉄、中日、楽天)と、右サイドスローの高津臣吾投手(現ヤクルト監督)が頭角を現した。「小池、高津がけっこう出て、自分を抜いてバーンと行っちゃったんでねぇ……」。
高津の3位指名に驚き「社会人で頑張れば、チャンスがあるのかなって」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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