投手・大谷翔平の“2大改革” ノーワインドアップ始動&ショートアーム改良か

自主トレで汗を流すドジャース・大谷翔平【写真:小谷真弥】
自主トレで汗を流すドジャース・大谷翔平【写真:小谷真弥】

捕手役が座った状態でキャッチボール、ノーワインドアップから20球を投じた

 ドジャース・大谷翔平投手は4日(日本時間5日)、アリゾナ州グレンデールのキャンプ施設で自主トレ。捕手役が座った状態で投じた20球は全てノーワインドアップから投じた。エンゼルス時代まで見せなかった新たな投球フォームで2年ぶりの投手復活へ臨むのだろうか。

 スッと左足を引く。大谷はキャッチボール相手が持つミットを見つめ、ノーワインドアップを始動させた。最長50メートルほどのキャッチボールでも、これまでのセットポジションを使わず。球団スタッフがフォームを撮影する中で1球1球を丁寧に投げ込んだ。

 唸り声を上げる力の入った投球もあった。まだマウンドの傾斜を使った投球ではないものの、球速や球威は迫力満点。隣でキャッチボールをしていた2度のサイ・ヤング賞左腕ブレイク・スネルが投球を止めて見つめる場面もあった。

 ノーワインドアップもセットポジションと同じように、目線が捕手から切れることがないためコントロールが安定しやすい。そして、セットポジションと比べると、体のひねりを使える分、一般的には球速が速くなる。テークバック時に腕を伸ばさずに曲げたまま行う「ショートアーム」は、よりコンパクトにした印象だが、キャッチボールを見る限り、パワフルな投球は健在なままだ。

 前日3日(同4日)の自主トレでもノーワインドアップでキャッチボールをしていたが、捕手役が座った状態で強度を上げたこの日も、この投法だった。11日(同12日)のキャンプイン初日からブルペン入りも出来そうだ。投手復帰が見込まれるのは3か月後の5月。新たな投球フォームを染み込ませ、着々とステップアップしていくこととなりそうだ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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