12敗→32億円拒否の判断が「去就妨げた」 キャンプ目前も…決まらぬ31歳の新天地

レッドソックスからFAになっているニック・ピベッタ【写真:Getty Images】
レッドソックスからFAになっているニック・ピベッタ【写真:Getty Images】

ピベッタは昨季6勝12敗、防御率4.14…QO拒否して初のFAに

 カブスが9日(日本時間10日)に30球団一番乗りでキャンプインし、メジャーリーグの各球団の陣容はほぼ固まりつつある。そんな中で、まだ市場には大物も残っている。レッドソックスからFAとなった31歳のニック・ピベッタ投手もその1人。米メディアではクオリファイング・オファー(QO)の拒否が「去就を妨げた」という指摘が上がっている。

 2017年にフィリーズでメジャーデビューし、2020年夏のトレードでレッドソックス移籍。2022年には自身初の2桁となる10勝、179回2/3を投げて防御率4.56を記録した。昨季は3年連続での2桁勝利は逃したが、26試合に先発して6勝12敗、防御率4.14と先発ローテーションとして一定の活躍を見せた。

 このオフに自身初のFAを迎え、球団からは1年での残留申請となる2105万ドル(約31億9100万円)のQOを提示されたが、拒否してFA市場へ参戦した。しかし3か月が経過しても、米メディアでも具体的なオファーが提示されたとの話は上がっていない。MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者は8日(同9日)に「注目の5人のFA選手」の1人としてピベッタを挙げている。

「クオリファイングオファーを拒否するという判断が、ピベッタの今オフの去就を妨げてしまった。なぜなら(獲得を検討している)多くのチームはドラフト指名権を譲渡することをためらっているからだ」と、分析。ピベッタを獲得した場合は、レッドソックスにドラフト指名権を譲渡する必要があるため、多くの球団が躊躇していると強調した。

 さらに「バレンタインデーで32歳を迎えるピベッタは、(古巣)レッドソックスとオプトアウト権付きの短期契約で再契約するかもしれない。そうすれば、(チームは)ドラフト指名権を手放す必要がなく、彼自身も次のオフで市場にでる機会を得ることができる。なので、ドラフト指名権を手放す必要がないのはレッドソックスだけだ」とレッドソックスとの再契約の可能性に言及している。

 ドラフト指名権譲渡という“ハンデ”を乗り越え、ピベッタを獲得する球団は現れるのか。それともレッドソックスと再契約するのか。キャンプが始まり、開幕まで残された時間は限られてきている。

(Full-Count編集部)

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