戦力外→トレード“出戻り”に「ビックリした」 明かした胸中…6年間で得た自信

楽天・今野龍太【写真:町田利衣】
楽天・今野龍太【写真:町田利衣】

今野龍太は2013年ドラフト9位で楽天入り、ヤクルトを経て6年ぶりに復帰

 6年ぶりの景色は、全てが新鮮だ。ヤクルトから金銭トレードで楽天に復帰した今野龍太投手は「知らない人の方が多いので、早く馴染まないとというのはありました。積極的にコミュニケーションを取っていかないと」と新人のような気持ちで春季キャンプを過ごしている。

 2013年ドラフト9位で岩出山高から楽天入り。同年の支配下指名76人中、最後の指名だった。2019年限りで戦力外となり、ヤクルトへ。そして2024年オフ、“出戻り”となった。

 一度戦力外となったチームにトレードで戻るのは、レアケースと言えるだろう。今野自身も「正直言われたときはビックリしたというのが一番でした。トレードって言われて、楽天でと言われたので『ああ、え!?』ってなりました」と心境を明かす。

 最初の楽天時代は、6年間で計15登板。「何一つ貢献できなかった」と悔やみ、2019年の戦力外通告も「やっぱりなと思いました。上でも全然投げられていなかったので、毎年そろそろという感じはありました」と振り返る。同年は第1子が生まれ、念願のプロ初勝利もマークしていたタイミング。「どうしよう」とこの先の人生を不安に思っているときに、ヤクルトから声がかかった。

2021年は64試合登板でリーグ優勝に貢献「ちょっとは自信にもつながった」

 ヤクルトでは2021年に64試合に登板してリーグ優勝に貢献し、日本シリーズのマウンドにも上がった。成功体験が自信につながる好循環で、2022年も51試合登板とフル回転。昨季はチーム事情もあり6試合の登板にとどまったが、防御率は0.00。2軍でも32試合で8セーブをマークした。

「ある程度試合数を投げてちょっとは自信にもつながったので、以前いた6年間みたいな成績ではなく、成長した姿、成長した成績を残せたらなと思います。違う自分を見せたいと思っています」

 29歳で戻ってきた地元チームで「最低でも50試合はいきたい。それが重なって、キャリアハイが更新できたらなというのはあります」と誓う。あの頃とは違う今野が、今度こそ楽天の力になる。

(町田利衣 / Rie Machida)

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