1年半投げてないのに…なぜ大谷翔平は二刀流登録? 米解説、ルール“微調整”の恩恵
![ドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】](https://full-count.jp/wp-content/uploads/2025/02/15090742/20250215_ohtani9_ay.jpg)
大谷翔平の「二刀流登録」…ドジャースに見える“思惑”
ドジャース・大谷翔平投手は、右肘手術の影響もあり、昨季は打者に専念して出場を続けた。昨季は159試合に出場して打率.310、54本塁打、134打点、59盗塁をマーク。MVPに輝き、チームを世界一に導いた。投手としては2023年8月以来マウンドに上がっていないが、依然として「二刀流登録」がされている。
米スポーツメディア「ジ・アスレチック」のファビアン・アルダヤ記者とケン・ローゼンタール記者は「2度目となる大きな肘の手術のため、2023年8月以降、全く投球していないにも関わらず、ショウヘイ・オオタニはすでに『二刀流登録の資格を得ている』と、リーグの関係者が語った」と報じている。
同記者らによれば「二刀流選手としての登録が可能な場合、投手も務める野手は1つのロースター枠に収まることができる。つまり、13人の投手枠にカウントされないということだ」と説明されている。そのなかで「オオタニの資格については、先月リーグのウェブサイトで文言が変更されたこともあり、ある程度の混乱を招いている。しかし、関係者によるとこれは、最近の(ルール)変更ではなく、2023年シーズン終了後に行われたルールの微調整に基づいている」と言及している。
当初の“二刀流ルール”は2020年に施行され、資格を得るには「当該または直近のシーズンで特定の基準に達している場合のみ、と定めていた」と説明されていた。その基準とは、メジャーで20イニング以上投げ、かつ野手またはDHとしても20試合以上でスタメン出場して各試合で3打席以上立つことだった。
ただ、コロナ禍の影響で2021年シーズンについては一時的に文言が調整された。「新型コロナのパンデミックにより2020年シーズンが60試合に短縮されたため、選手は直近の2シーズンのいずれかでこの基準に達していれば(二刀流登録の)資格を得ることができるようになった」というものだった。さらに「2024年シーズンに先立って施行された新たな変更により、これが事実上、永続的なものとなった」としている。そのため、2023年にエンゼルスで132イニングを投げた大谷は、即座に二刀流選手として登録できるとのことだ。
そのため「(大谷が)ローテーションに加わった瞬間からドジャースは投手をもう一人与えられるのと同じ」と同記者らが明かしている通り、戦力の体力軽減が計算できるシステムとなる。だが「オオタニは5月のどこかの時点あるいはそれより早期に復帰する可能性があるが、今季ドジャースは大勢の先発投手の便宜を図るために、それ(大谷の復帰)より前に6人ローテーションを採用するかもしれない。チームは、潜在能力の高い先発投手をできるだけ健康に保つことを目指しており、ここ数年は断続的に準6人ローテーションに頼ってきたが、今回はシーズンを通して6人ローテーションを組む」ことになると明言する。
一方で、「少なくとも一時的には、(アクティブロースターに投手として登録できる最大人数が)13人という制限の中で、リリーフは7人しかいない状態となる」とも説明。ドジャースが大谷が二刀流登録になる“優位性”をどう生かしていくのだろか。
(Full-Count編集部)
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