1軍で3割打てる「可能性ある」 打撃Cも舌巻く逸材…19歳が乗り越えるべき“壁”

ロッテ・寺地隆成【写真提供:産経新聞社】
ロッテ・寺地隆成【写真提供:産経新聞社】

ロッテ・寺地は高卒1年目の昨季、イースタンL2位の打率.290

 ロッテの寺地隆成捕手は昨季、高卒ルーキーながらイースタン・リーグ2位の打率.290を記録した。昨季までは2軍を担当し、今季から1軍となった栗原健太打撃コーチも「逆方向に強い打球を打てる。コンタクトする能力も高卒1年目とは思えなかったです」と舌を巻く。

 明徳義塾高からドラフト5位で入団した19歳。2軍とはいえ対応に苦しむ選手も多い中、シーズン序盤から快音を響かせ、プロでの戦いに適応した。しかし夏場以降は疲れもあり、相手チームからも研究されてやや低迷。それでも10月には1軍デビューを果たし、初打席で逆方向の左翼フェンスに直撃する二塁打を放ってみせた。

 オフには豪州で武者修行。ここでも計19試合に出場して打率.302(63打数19安打)、9打点。出塁率.397、OPS.762と非凡な才能を見せつけた。2年目を迎えた今季は1軍キャンプに抜擢され、アピールの日々を送る。

「昨年の後半もそうだったんですけど、内角の速い真っすぐがちょっと課題かなというところはあります」と分析する栗原コーチ。「どうしても詰まりたくないというのがあるので、気になっちゃって今まで打てたコースを打てなくなるというのがありました。いい経験として、そこをどう捌いていくか」と1軍で活躍するためのポイントを挙げた。

 登録は捕手ながら、強打を生かすには一塁での出場なども視野に入る。“1軍で3割打者”という青写真に、栗原コーチは「もちろんその可能性はあります。ただ1軍になると課題のところをどんどん攻められるので、克服していかないと上にはいけない。まだ2年目なので、しっかりいいところを消さないようにやっていきたいと思います」。希望溢れる若武者にとって、飛躍のシーズンとなるだろうか。

(町田利衣 / Rie Machida)

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