鷹育成を固辞→なぜ中日育成に? 2軍タイトル直後に戦力外も「自信に変えてやる」

鷹を戦力外となった三浦瑞樹、中日で支配下登録を目指す
昨年オフにソフトバンクを戦力外となり、今季から中日に育成契約で加入した三浦瑞樹投手が、沖縄での春季キャンプでアピールを続けている。ソフトバンクからの育成契約の打診を断り、同じ育成でも新天地を選んだ25歳。「結果を出せば絶対に支配下になれると思う」と言い切る。
2021年の育成ドラフト4位で、東北福祉大からソフトバンクに入団。3年目の昨季は7月に支配下登録を勝ち取り、1軍で5試合に登板して防御率0.00だった。2軍では15試合に登板し、3勝3敗、防御率1.60で最優秀防御率に輝いたが、同オフに戦力外通告を受けた。ソフトバンクからは育成契約を打診されたが「全く納得がいかない」と断った。
「昨年は自分の中でも1番良い感覚で終えることができ、2025年シーズンは自信を持ってやれるなと思っていたところで、こういう結果になってしまったので……。昨年の結果を自信に変えてやろうと思っています」
球団側の考えがあっての通告だった事は理解している。ソフトバンクで活躍したい気持ちもあったが、自分の未来を本気で考えた末の決断だった。そんな中、声をかけてくれた中日には感謝している。「チャンスをもらえている」と捉える。
8日に行われた紅白戦では2回を投げて1失点、15日のDeNAとの練習試合では先発し、3回3安打、無四球で2失点。本塁打を浴びたものの、筒香嘉智外野手を2打数無安打に抑えるなど収穫もあった。
首脳陣にとっても、楽しみな存在のひとり。大塚晶文巡回投手・育成コーチは「体はそこまで大きくはないが、コントロールが良くてキレもある。使い勝手の良い投手だと思うのでアピールしてほしい。昨年(ファームで)タイトルを獲ったように実力はある。あとは結果を出すだけだと思います」と期待を寄せる。
三浦の目には、2桁背番号しか映っていない。「支配下にならないとダメだと思う。自分に負けない気持ちでやりたいと思います」。自分で選んだ道が正しかったと証明してみせる。
(木村竜也 / Tatsuya Kimura)
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