菅野智之、同僚の心つかんだ一言 35歳でMLB挑戦「毎日感謝してプレーしたい」

ビザ取得の影響で2日遅れでキャンプ合流「昨日の夜からワクワクしていました」
オリオールズの菅野智之投手が15日(日本時間16日)、フロリダ州サラソタで行われているキャンプに合流した。就労ビザ取得の関係で13日のキャンプインには間に合わなかったが、ようやくスタートラインに立ち、「やっとこの日を迎えることができて昨日の夜からワクワクしていましたし、やっと始まるんだっていう気持ち。時差ボケもありますけど、すごくいい時間を過させてもらってます」と、ホッとした表情を見せた。
航空機で東京からダラス経由でフロリダ州タンパに到着後、車で南下し、前日夕方にサラソタに入った。首脳陣の配慮でこの日は別メニューで調整。昨晩は十分な睡眠が取れずに時差ボケだったそうだが、チームのTシャツと短パン姿でキャッチボールや遠投、ランニングなどで体を動かした。
オフはハワイで2か月ほど自主トレを実施し、ブルペンにも5、6回入って投球練習を行うなどきっちりと仕上げてきた。「しっかり自分のペースを保ちながら、今日と明日くらいは自分のペースで調整して、その次の日くらいからユニホームを着てブルペンで投げるような形になればいいと思います」と焦らず調整する意向。新しい環境への適応についても「今までやってきたことを継続してやる。あとは環境やこっちのバッターにも順応していかないといけない。変わらない部分と変えなくちゃいけない部分をしっかりと見極めてやっていきたい」と落ち着いている。
練習前にはグラウンドで、ハイド監督からチームメートの輪の中に招かれると、「トモ」というニックネームで紹介された。自身も通訳を通じて「Let’s Go Win a Championship!(優勝しよう!)」と言うと、大きな拍手が起きた。早速、一言でチームメートの心をつかんだ。地元メディアからもこの発言の意図を問われ、「(オフに)最初にオリオールズと面談したときにワールドチャンピオンになることが目標だと言っていた。その目標のためにこっちに来たので、それを目標において1年間やっていきたいです」と力強く言った。ハイド監督も「彼は優勝するためにここに来た。素晴らしい心構えだし、とても気に入っている」と感銘を受けた様子だった。
2020年にもメジャー移籍を目指すも実現せずに巨人に残留した経緯があるだけに、「雰囲気は? 最高です。日本は日本で素晴らしい雰囲気はありますけど、この年齢で新しい環境でプレーできることに毎日感謝してプレーしたい」。喜びをかみしめながら、35歳の新人は新たなスタートを切った。
(Full-Count編集部)
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