303発男の決まらぬ去就「とても奇妙」 MVP男の加入で失った“ヤ軍レギュラー”の座
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去就が決まらぬ35歳のリゾ
メジャー通算303本塁打のアンソニー・リゾ内野手は、ヤンキースからFAとなり所属先が決まらないままスプリングトレーニングの開幕を迎えた。本人は現役続行を希望しており、米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のインタビューで胸中を明かしている。
リゾは同メディアのインタビューで、「私はプレーしたい」と現役続行への意欲を明かした。キャリアを通じて怪我による欠場が少なかったリゾだが、昨季は92試合、8本塁打の成績で終え、2年連続で100試合出場を切った。本塁打数はデビュー年の2011年に次ぐ少なさだった。
そして2024年オフ、ヤンキースは1700万ドル(約25億円)のオプションを行使せず、リゾはバイアウト600万ドル(約9億円)を受け取りFAとなった。ヤンキースは今オフ、リゾの代わりに、37歳の一塁手、ポール・ゴールドシュミットと1年1250万ドル(約18億7000万円)のFA契約を結んでおり、一塁手の代わりを獲得した形だ。
現状は受け入れている。「昨年は、2回怪我をした。パワーの数字が落ちた。驚いたけど、狂ったように驚いたわけではないよ。なぜなら、私は現実主義者だから。歳を取ってきたということもあるしね」。
35歳のリゾは、カブス時代の2014年から4年連続30本塁打と打線を支え、2016年には108年ぶりとなるカブスのワールドシリーズ優勝に貢献した。2021年途中にはヤンキースにトレード移籍。2022年には32本塁打を放った強打者で、チームをまとめる役割も務めるなど、人格者としても知られる。
野球をプレーしていない現状を「とても奇妙だ。まるで2020年が再び来たような気分だよ」と、新型コロナのパンデミックによって遅延したシーズンと重ねて表現したリゾ。今後については「シーズンが始まるまで、そしてシーズンがかなり進んでもトレーニングを続けて、どうなるか見てみようと思っている」と話した。経験豊富な35歳を獲得する球団は現れるのだろうか。
(Full-Count編集部)
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