トラウトが失った“最強”の座…失われた時間「削り取ってしまった」 米指摘した課題

エンゼルスのマイク・トラウト【写真:Getty Images】
エンゼルスのマイク・トラウト【写真:Getty Images】

昨季は29試合出場…コンバートで復活を狙うトラウト

 MLBを代表するスーパースターがこのまま終わるわけにはいかない。エンゼルスのマイク・トラウト外野手は今季、中堅からのコンバートを受け入れて復活を期す。米メディア「ヤフー・スポーツ」のラッセル・ドーシー氏は、スプリング・トレーニングで注目の選手を6人紹介。“新人”佐々木朗希投手とともにトラウトも選ばれた。

 33歳のトラウトは2011年にメジャーデビュー。2012年から中堅のレギュラーに定着し、3度のMVPを獲得。11度のオールスター戦選出と輝かしいキャリアを築いてきたが近年は故障がちで、昨季は自己ワーストとなる29試合出場にとどまった。

 ドーシー記者は「この春ワクワクしてみている選手」としてトラウトをピックアップ。「トラウトがこの惑星上最高の野球選手だったのはそんなに昔ではない。だが複数の怪我が積み重なり、今やその肩書は彼のものではない。トラウトは今でも、出場しているときはとても良い野球選手だが、その――トラウトをグラウンドに出しておく――ことが彼のキャリアの現段階でのカギだ」とした。

 大谷翔平投手とは“トラウタニ”のコンビで注目されたが、大谷が大活躍を見せた2021年以降、トラウトが満足に結果を出したのは40本塁打を放った2022年だけといえる。「MVPに3度選出された彼が年間130試合以上に出場したのは2019年が最後だ。彼が怪我により失ったすべての時間が、残念ながらこれまで我々が見てきた中で屈指のキャリアを削り取ってしまった」。大谷が去った今、エンゼルスにはトラウトの復活が待たれる。

 今季からは長年守った中堅のポジションからコンバートされることになっている。「本人もエンゼルスも、このスーパースター外野手がシーズンを通じて健康でいられることを望みながらこの変更をする。今季120試合以上出場できれば、トラウトがMVP級の調子を取り戻すのは想像に難くない」。24日(日本時間25日)にはオープン戦に今季初出場。右翼守備に就いたものの、守備機会はなかった。

 まだ33歳。すでに殿堂入りが確実とされているトラウトは、最強と呼ばれたかつての姿を取り戻せるのだろうか。全ては健康な状態で試合に出場し続けられるかどうかにかかっている。

(Full-Count編集部)

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