大谷翔平への“報復死球”は「No」 6点差の盗塁でも…敵軍捕手が明かす納得の理由

ブレーブス捕手ボールドウィン「出塁を許したら盗塁やら何やら可能性があるからね」
ドジャース・大谷翔平投手への“報復死球”は「No」だ――。3月31日(日本時間4月1日)の本拠地・ブレーブス戦、大谷は6点リードの6回1死一塁から二盗をマーク。大量リードでの盗塁だっただけに、記者席では「オオタニが暗黙のルールを破った?」「次の打席で報復死球があるのではないか?」と少しザワついていた。
だが、実際に戦っているブレーブス側に報復の考えは皆無だったようだ。一夜明けた1日(同2日)、マスクをかぶっていた新人のドレイク・ボールドウィンは大谷への故意死球について「No」と断言。ごもっともな理由を明かした。
「彼はいい打者だ。かなりのパワーを持っているし、盗塁もできる。仮に死球をぶつけたとしても、出塁を許したら盗塁やら何やらの可能性があるからね。僕たちとしては彼をアウトにするために努力するだけだ」
大谷の次打席は5点リードの8回1死で訪れた。元エンゼルスのライセル・イグレシアス、ボールドウィンのバッテリーは外角中心の配球で見逃し三振を奪った。「彼からアウトを奪うには、多くの対策が必要で、しかもかなり正確に行う必要があるんだ」とボールドウィン。大谷へ投じた6球のうち内角を攻めた球は1球もなかった。
では、大量点差と言っても何点差が開いたら盗塁はダメになるのか? 元阪神でブレーブスに所属するピアース・ジョンソンは、一塁走者がリードを取った際に、一塁手がベースについているかどうかが“目安”を教えてくれた。確かに6回はブレーブスの一塁手オルソンは一塁ベースについていた――。つまり、6点リードで二盗を決めた大谷は、暗黙のルールを破ったわけでも何でもなかったということだ。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)
