巨人捕手から「ぶつけるぞ」 “脅迫”にも我関せず…中日外野手の強烈な仕返し|球界群像 豊田誠佑#16
元中日・豊田誠佑氏【写真:山口真司】元中日・豊田氏が忘れぬ値千金の代打アーチ
再スタートを切った。元中日の豊田誠佑氏(名古屋市中川区・居酒屋「おちょうしもん」経営)は、プロ6年目の1984年、104試合に出場。スタメンは5試合だけで、代打、代走、守備要員としての出番がほとんどだったが、全力でチームに貢献した。怪我もあって平野謙外野手との中堅レギュラー争いに敗れ、一時は気持ちの張りをなくしていたが蘇った。5月17日の巨人戦(郡山)では値千金の代打アーチも放った。
嫌な流れを断ち切り、モヤモヤを吹き飛ばして豊田氏は1984年、1軍の舞台に帰ってきた。中日が優勝した1982年の開幕前、オープン戦で死球を受けて右手首骨折で離脱。その間に台頭した平野とのレギュラー争いに敗れ、控えに回り「もう俺は終わった」と消極的になった。1983年はわずか1安打でシーズン後半は2軍暮らしだったが、そこから気持ちを何とか立て直した。
山内一弘監督体制となった秋季練習では、ナゴヤ球場のフェンスに激突して左手首骨折のアクシデントに見舞われたが、諦めなかった。豊田氏は「ちょっと、あるところで、みてもらったんです」と話す。「そしたら『あなたは先祖に手を合わせていない』と言われたんですよ。『だから手首ばっかり骨折するんだ』って……」。何かを変えたい一心で、その言葉に従ったという。「それからは東京に行くたびに谷中にある、うちのお寺に花を持って行くようになりました」。
野次で揺さぶった巨人捕手から「この野郎、ぶつけるぞ」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
球界群像〜豊田誠佑編〜
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