松井氏、AJの豪快弾に唖然 米メディアが殿堂候補者ハイライト場面選出
元高知ラミレスの驚愕プレーもピックアップ
2018年度の米野球殿堂入り選手の発表を1月24日(日本時間25日)に控え、アメリカではさまざまな特集が組まれている。米スポーツ専門局「ESPN」では「今年度殿堂候補全選手のキャリア最高の瞬間」と題した特集を展開。今年、投票用紙に名を連ねた33人がキャリアで誇る最も輝かしい瞬間を紹介している。この中ではもちろん、松井秀喜氏や元楽天のアンドリュー・ジョーンズ、四国IL高知でプレーしたマニー・ラミレスも取り上げられている。
まず登場するのは、AJことアンドリュー・ジョーンズだ。メジャーでは、ゴールドグラブ賞を10度獲得した史上屈指の名中堅手として知られるが、ここで取り上げられたのは打撃だ。1996年、この年デビューしたばかりのスレンダーな19歳は、ア・リーグ覇者ヤンキースと戦ったワールドシリーズ(WS)に「7番・左翼」で先発。すると、2回2死一塁の場面で、ヤンキース先発ペティートから左翼へWS初打席初本塁打となる先制2ランを叩き込んだ。さらに、3回2死一、二塁の場面ではヤンキース2番手ボーリンガーから左中間へ3ラン。2打席連続ホームランでチームを快勝に導いた。
続いて、メジャー通算555本塁打という輝かしい記録を持つマニー・ラミレス。ラミレスは、ポストシーズンで通算29本塁打、78打点という驚愕の活躍を見せているが、記事ではそれ以上に記憶に残るのが「マニー・ビーイング・マニー(マニーはやっぱりマニーだな)」の瞬間だと指摘。天才肌なのか気まぐれなのか、ラミレスは時折、周囲の予想を遙かに超える驚愕の行動に出ることがある。そんな時、飛び出すのが前述のフレーズだ。ここで紹介されているのは、2004年7月21日オリオールズ戦で起きた「謎のカットオフ」だ。中堅を守るジョニー・デーモンが打球を捕り、走者を刺そうと三塁へ送球すると、なぜか左翼を守っていたラミレスが横っ飛びでこれをキャッチ。膝をついたまま送球リレーをしたが、走者は悠々と本塁へ生還してしまった。このプレーはラミレスのエキセントリックさを象徴するとして、今でも語り継がれる“迷場面”だ。
最後は元ヤンキースの松井秀喜氏だ。松井氏はメジャーでは175本塁打を放ったが、日米通算では507本塁打を記録。日米合算の成績を米野球殿堂入りの評価対象にするべきかどうか、一部メディアで議論されていたが、日本では有資格1年目で殿堂入りした松井氏の米殿堂入りは難しいと見られている。それでも、2009年WSで見せた爆発的なバッティングは記憶に残る名場面だった。記事では、2009年にナ・リーグ覇者フィリーズと戦ったWS第6戦をピックアップ。2回無死一塁の場面で放ったヤンキースタジアム右翼2階席に飛び込む先制2ランを紹介している。
日本になじみ深い3人は殿堂入りを果たせるのか。注目の結果は24日(同25日)に発表される。