ダルビッシュを取り巻く膠着状態…本人はドジャースとヤンキース待ちと米報道

去就が注目されるダルビッシュ有【写真:Getty Images】
去就が注目されるダルビッシュ有【写真:Getty Images】

2球団が本命も獲得資金を捻出の必要あり

 依然遅々として動きを見せないメジャーのフリーエージェント(FA)市場。その中で最も注目を浴びているダルビッシュ有投手(ドジャースFA)だが、現地では日本人右腕がドジャースかヤンキースが何とか獲得資金を捻出できないか待っている、という見方があるようだ。米スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」の敏腕記者ケン・ローゼンタール氏がMLBネットワークの番組に出演し、説明した。

 ローゼンタール記者によれば、ダルビッシュにはカブス、ツインズ、ブルワーズ、レンジャーズ、フィリーズらが獲得興味を見せているが、本命はドジャースかヤンキースのようだという。ただし、両チームは揃って今季は年俸総額がぜいたく税の対象にならないよう1億9700万ドル(約215億900万円)を下回ることを心掛けており、年俸2000万ドル(約21億8400万円)を超えるであろうダルビッシュの獲得資金は残されていない。そのため、他の選手をトレードに出し、資金に余裕を持たせる必要がある。ヤンキースでは、ジャコビー・エルスバリー外野手が候補を目されるが、トレード拒否権を持つだけに簡単に放出することはできない。

 ドジャースが置かれた立場もヤンキースと同じで、こちらはヤズマニ・グランダル捕手やローガン・フォーサイス内野手らがトレード候補に挙がるが、ここまで動きは見られない。ローゼンタール記者は両チームがダルビッシュ獲得費用を捻出できる可能性は「おそらくかなり少ない」と見ており、「だからこそ、この状況が続いている」と説明した。

 またFA市場の目玉はダルビッシュとされているが、その他にもジェイク・アリエッタ、アレックス・コッブ、ランス・リンら先発投手は数多く、日本人右腕より安値で契約できる投手もいる。ドジャースやヤンキースの場合、エース級の投手は揃っているため、選手層に厚みを持たせる目的ならば、ダルビッシュ以外の投手とより安価で契約する可能性も否定できない。

 キャンプインまであと2週間。ここからFA市場がどんな展開を見せるのか、注目だ。

(Full-Count編集部)

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