カブス投手コーチ、ダルビッシュを称賛 名投手マダックスとの共通点とは?
カブス加入のダルビッシュ、サイ・ヤング賞4度の名投手を「想起させる」点とは?
ドジャースからフリーエージェント(FA)となっていたダルビッシュ有投手は10日(日本時間11日)にカブスと6年1億2600万ドル(約137億円)で契約合意に至ったことが米複数メディアで報じられた。出来高を含めると最大で1億5000万ドル(約163億3000万円)の契約で、ダルビッシュは2年後にオプトアウト(契約破棄)する権利を保持しているという。カブスのジム・ヒッキー投手コーチは「教授」と呼ばれたメジャー通算355勝の名投手を引き合いに出して、日本人右腕を称賛している。
FA選手としては球団史上4番目となる契約で加入したダルビッシュは、2016年のワールドシリーズ王者で、すでに最大級の評価を受けている。
「彼の手から出てくる全てのボールは全く同じに見えるんだ。彼らは同じタイプの投手ではないが、グレッグ・マダックスのかつてのピッチングを、すごく想起させるんだ。グレッグの手から放たれる全ての球種は同じ(腕の軌道)に見えた。ダルビッシュに関しての印象はそこだね。全てがうまく偽装されている。そして、ボールもまた、間違いなく最高なんだよ」
こう語ったのは今季からカブスの投手コーチに就任したジム・ヒッキー氏だった。名将ジョー・マドン監督のレイズ時代の腹心で、昨季まで同球団で投手コーチを勤めていたが、クリス・ボジオ前投手コーチの退任に伴い、シカゴにやってきた。ラジオ局「SiriusXM」のMLBネットワークラジオに登場し、往年の名投手を引き合いに出してダルビッシュを絶賛した。
マダックスは1992~95年に4年連続でサイ・ヤング賞を受賞した名投手。抜群の制球力から「プロフェッサー」「精密機械」と称され、メジャー23年間で355勝227敗、防御率3.16の大記録を残した。1984年にカブスにドラフト2巡目で指名されて入団し、92年までプレーした。
圧倒的な制球力を誇るマダックスとダルビッシュはタイプが異なるように見えるが、様々な球種も寸分変わらぬフォームで投げ込む異才には共通点があるという。レンジャーズ時代には、当時GM補佐だったマダックスと信頼関係を築いていた日本人にとっては、何よりも嬉しい賛辞かもしれない。
(Full-Count編集部)