マーリンズ再契約の可能性は…地元紙「イチローという選択肢を否定する要素」
球団が契約延長オプション行使せずFAに、その後マーリンズは主力を大量放出
フリーエージェント(FA)となり、今季の所属先が決まっていないイチロー外野手。昨季終了後、マーリンズは若返りを理由に背番号51との契約延長の権利を行使しないことを決断。その後、新オーナーのデレク・ジーター氏のもとでチーム再建を進めているが、主力の大量放出は波紋を広げている。
人気選手がことごとく去り、地元ファンの反発は強い。空席が目立っていたマーリンズパークは今季、さらに集客が落ち込みそうな気配だ。そこで、若返りの流れとは逆行するものの、イチローとの再契約を望む声もあるが、地元メディアは否定的な見解を示している。
地元紙「マイアミ・ヘラルド」は「マーリンズがラインナップについての決断をいくつか明かす。他の選手についても洞察が可能に」と題した特集記事を掲載。各ポジションのレギュラーを予想しており、「(監督の)ドン・マッティングリー曰く、デレク・ディートリッチはレフトで先発する。(強化責任者の)マイケル・ヒル曰く、ブラッド・ジーグラーがクローザーとなる」などと言及している。
そして、このディートリッチがいるからこそ、イチローとの再契約の可能性は低いという。背番号51とも3年間ともにプレーした28歳は、内外野を守れるユーティリティープレーヤーとして重宝されている。記事では「昨季464打数で打率.249、13本塁打、53打点を残したディートリッチは複数ポジションをこなすユーティリティプレーヤーの価値を持つが、それはマーリンズが先発外野手と契約した後に出てくる合理的な選択肢であり、球団にとってイチロー・スズキという選択肢を否定する要素だ」と分析している。もっとも、イチローの代理人であるジョン・ボッグス氏は昨年末から、マーリンズ以外の29球団とコンタクトを取っていると話しており、当初は選択肢には入っていなかった可能性が高い。
また、記事ではマッティングリー監督が「我々はデレクのことを知っている」「デレクは昨年、シーズン終わりまで一貫性を見せてくれたと我々は感じている」と信頼を寄せていることも紹介。本人が「自分の今年の目標は継続的なプレー機会で一貫性を見せること」と話していることも伝えた。
中堅、若手選手で再建を目指すマーリンズ。流れに逆行するベテランを獲得する可能性は、やはり極めて低そうだ。
(Full-Count編集部)