3万人の大絶叫が証明した大谷翔平の圧倒的人気 現地番記者が見た“共感呼ぶワケ”
大谷が「2番・投手」で出場した試合に3万709人のファンが詰めかけた
エンゼルス大谷翔平投手が「2番・投手」で先発した17日(日本時間18日)のタイガース戦で、エンゼル・スタジアムが赤く染まった。コロナ禍により実施されていた観客の人数制限がこの試合から撤廃。3万709人が詰めかけたボールパークで最も大きな歓声を受けたのはやはり大谷だったという。Full-Count編集部でエンゼルスをカバーする盆子原浩二氏がその様子をレポートしてくれた。
エンゼル・スタジアムに熱気が戻ってきました。2年ぶりに人数制限が撤廃された試合は、ラインナップ発表時から盛り上がりました。その中でも大谷君の人気は圧倒的。名前がコールされただけで凄まじい歓声が沸き起こりました。主砲のトラウトがいれば双璧なのでしょうが、彼は現在怪我で離脱中。その人気が“全国区”であることを改めて実感しました。
彼のプレースタイルが共感を呼ぶのでしょう。2点リードの5回2死から四球で出塁すると、続くウォードの打席で3度盗塁を試みました。走った場面はファウル、ファウル、見逃し三振で結果には結びつきませんでしたが、投手が“ダッシュ3本”ですから、驚きました。打って投げて走って……大谷君のプレーはまさに夢の世界です。
盛り上がりは終盤に最高潮に達しました。エンゼル・スタジアムの試合では7、8回くらいになると、ファンはスマホのライトをつけ、これをかざしながら応援することが多いのです。この日はそれが復活し、観客席に無数のホタルが飛んでいるような光景が広がりました。盛り上がった試合などで自然発生的に広がっていくのですが、久々に見る“ホタルの群れ”に、日常が戻ってきたと感じました。
我々メディアへの対応も変化しています。記者席に付けられていた仕切り用のアクリル板が撤去された他、「メディア・ダイニング」(記者用の食事)も再開されました。この日はメキシカン風の味付けのビーフとチキン、トルティーヤ、サラダ、デザート、ドリンクが提供され(有料です)、美味しくいただきました。
球場に戻ってきた熱気。そしてそれに応える選手たち。モチベーションを高めた選手がこれからどんなプレーを見せてくれるか、本当に楽しみです。
○盆子原浩二(ぼんこばら・こうじ)1953年3月12日生まれ、島根県江津市出身。現在は米・ロサンゼルス在住。1981年に渡米。地元ラジオを中心にドジャースの野茂英雄らをはじめ、取材活動を行う。今年7月で渡米40年を迎える。
(Full-Count編集部)