ゲーマーより野球ファンがハマる? 試合結果で決まる“現実連動型”ゲームの狙い

新感覚の“現実連動型”ゲーム「プロ野球#LIVE2021」が6月23日にリリース【画像提供:株式会社マイネット】
新感覚の“現実連動型”ゲーム「プロ野球#LIVE2021」が6月23日にリリース【画像提供:株式会社マイネット】

米国など海外では大人気の「ファンタジースポーツ」

 球種とコースを選び、ボタンを押して投げる。向かって来るボールにカーソルとタイミングを合わせ、ボタンを押して打つ――。そんな“プレーする”野球ゲームとは一線を画す。投げるのも、打つのも、NPB12球団の選手たち。実際の試合での活躍ぶりが、攻略を大きく左右する。新感覚の“現実連動型”ゲーム「プロ野球#LIVE2021」が、6月23日にリリースされた。いわゆるゲーマーだけでなく、プロ野球ファンをターゲットにすることで、新しい“リアルの楽しみ方”を提案する。

「現実のプロ野球で遊ぶってことです」

 球場やテレビで“観るもの”と思ってきた人たちには、少しピンとこない。日本ではまだ馴染みがないだけに、仕方ないかもしれない。ゲームの開発を行う「株式会社マイネット」の岩城農さんは、少し噛みほぐして言う。

「仮想のドラフト会議で獲得した選手が、実際の試合でどれだけ活躍したかで勝敗を決めるんです」

 シミュレーションゲームの一種で、「ファンタジースポーツ」と呼ばれるジャンル。米国など海外では熱狂的ファンも多く、賞金制を導入しているケースも。一方で「プロ野球#LIVE2021」では、日々の試合をより楽しんでもらうことが目的。「プロ野球にもっと興味を持ってもらいたい、ファンを増やしたい」という思いが出発点になっている。

「ドラフト会議バトル」とサンプル画面【画像提供:株式会社マイネット】
「ドラフト会議バトル」とサンプル画面【画像提供:株式会社マイネット】

友達集めて「ドラフト会議バトル」…同じ時間を共有する“空間”に

 遊び方は、2つのゲームモードが中心となる。最初の「ドラフト会議バトル」は、友達同士で4人以上集まれば始められる。1チームは先発投手3人、救援投手2人、野手8人、指名打者1人の計14人。ポジションに関係なく、欲しい選手から指名し、リアルタイムで取り合っていく。指名選手が競合すれば抽選に。ただ、実際のドラフト会議と違って2巡目以降もウェーバー方式ではなく、14巡目でも競合する可能性がある。

 好みの選手へのこだわりとチームのバランスなどの戦略がカギを握る。仲間との駆け引きもさることながら、ドラフトを通じて仲間と同じ時間を共有するという点にも魅力を見出す。LINE電話やZoomなどオンラインで話しながらのプレーも推奨する。

「年齢を重ねてくると、なかなか友達と集まって一緒の時間を過ごすことが難しくなってきますよね。だからこそ、あーだこーだとみんなで話しながら、盛り上がる要素にしてもらえれば」。岩城さんは、そんな活用法を描く。沖縄県以外の緊急事態宣言は解除されたとは言え、まだまだ大人数で集まるのは躊躇する現状。ゲームを“待ち合わせ場所”にして、共通の話題でコミュニティの絆を深めてほしいと期待する。

「ペナントバトル」のサンプル画面【画像提供:株式会社マイネット】
「ペナントバトル」のサンプル画面【画像提供:株式会社マイネット】

監督やGMの視点で選手をやりくりする「ペナントバトル」

 ドラフトでそれぞれのチームが出来上がったら、次は「ペナントバトル」へ。1週間ごとに、参加している仲間の誰かと自動で対戦。自分のチームにいる選手たちがその1週間の試合で残した成績で、勝負を決する。「打率」「本塁打数」「防御率」「奪三振数」など10項目で競い、上回った項目が多い方が勝利となる。

 選手が試合に出場してこそ、各項目の数字に反映される。故障などで離脱されたら痛恨の極み。そのため、ゲームでは「FA」と「トレード」もある。どの参加者もドラフトで指名していない選手を新たに獲得したり、参加者同士で選手のやりとりをしたりできる。チームの監督やGMのような立場として、やりくりしながら対戦を重ねていく。

 浮沈の鍵を握るのは、何と言っても調子の見極め。日々の成績は、おのずと気になってくる。「平日だと、だいたいナイターが終わる21時半から22時にかけての時間が楽しみになってくると思います。自分や相手の選手はどうだったかな、と気になりますからね」と岩城さん。実際には応援していない球団だったとしても、その球団の選手をゲーム上で持っていれば、つい活躍を願ってしまう……なんて“ジレンマ”も生まれてきそうだ。

ゲーム内で閲覧できる試合の一球速報サンプル画面【画像提供:株式会社マイネット】
ゲーム内で閲覧できる試合の一球速報サンプル画面【画像提供:株式会社マイネット】

“隙間時間”でプレーできる手軽さ…「気軽に話せ、かつ楽しめる場所に」

「言ってしまえば、プロ野球の結果を1日数分チェックすれば楽しめるわけです」

 この“隙間時間”にも、力点を置いている。スマートフォンを通じて様々なコンテンツやサービスが展開されている現在、ゲームに費やせる時間も限られてくるからこそ、時間的な負荷なく楽しめる仕様に。4人で楽しむ場合、最短6週間(総当たり4週+プレーオフ2週)で完結。最長で実際のレギュラーシーズンが終了する10月まで伸ばすことができ、仲間同士の都合に応じてカスタマイズできる。

 ゲーム内には、ニュースメディアが配信する記事をチェックしたり、試合の1球速報を追ったりできる機能のほか、参加グループ内のチャットスペースも開設。日々の試合結果についてゲームを通して盛り上がり、さらに野球に興味を持つことでゲームが白熱する――。好循環を繰り返しながら別の仲間も誘い、ファンの底辺拡大へとつなげていきたい。

 リリースされた23日から「ドラフト会議バトル」が遊べ、29日の試合結果から「ペナントバトル」に反映される。メールアドレスを登録すればゲームを始められ、無料でプレーできる。2021年のレギュラーシーズンは残り約4か月。「野球好きが気軽に話せ、かつ楽しめる場所になってほしいですね」と願っている。

○「プロ野球#LIVE2021」は完全招待制で公開中。以下のURLからユーザー登録可能。
https://npblive.jp?utm_source=full-count&utm_medium=referral&utm_campaign=release_20210623

(Full-Count編集部)

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