大谷翔平に「速球で勝負挑むな!」 MLB公式記者が“警鐘”、傑出データが裏付け
速球に対する長打率は断トツ「対戦相手はオオタニへの対応を変えてきている」
エンゼルスの大谷翔平投手は6日(日本時間7日)、指名打者制のない敵地でのドジャース戦で延長10回に代打で出場。申告敬遠となり、打撃を期待していた敵地からは大ブーイングが巻き起こった。8月に入ってからバットは湿りがちで、疲労の心配も。それでも、対戦する投手にとっては脅威の存在。MLBネットワークでは「ショウヘイ・オオタニに速球で挑むな!」との趣旨で、記者が“警鐘”を鳴らす動画を公開している。
動画では、大谷と勝負する際に相手投手がどう対応してきたかをトム・ベルドゥッチ記者が解説。「最近は『この男には挑むな』というケースになっているように思います。彼がどれだけ優れているか、みんな知っていますから」と言いつつ、“力勝負”の危険性をあらためて強調。「特に速球に対しては、です。オオタニは速球に対して球界最高のスラッガーです」と目を見張った。
その上で、速球に対する長打率(1000球以上、カットボールは含まない)の上位3人を紹介。3位はレッドソックスのカイル・シュワーバーで.752、2位はレッズのジョーイ・ボットで.760と続くが、トップの大谷は圧倒的な「.822」を誇る。
ベルドゥッチ記者は、今季の大谷は故障がなく、体をしっかり使ってボールを飛ばせていると説明。さらに、後ろ足の使い方が、速球攻略のカギになっているとも。昨季は打った際に左膝が止まっているだけだったが、今季はフィニッシュの際にしっかりと伸展させてボールにバックスピンをかけているという技術面にも触れた。
ただ、この日のように、そもそも勝負されなくなってきているのも事実。ベルドゥッチ記者は「7月1日以降、彼は36%しか速球を見ていません。しかも同期間に彼が見た投球の57%はストライクゾーン外でした」とのデータを引用。「エンゼルスの相次ぐ怪我や、彼が最初の3か月間で球界最高の速球打ちであると証明したことを鑑みて、対戦相手はオオタニへの対応を変えてきています。彼に挑まなくなっているのです」とまとめた。ファンはドデカいアーチを期待しているが、被弾する投手にとってはたまったもんじゃない。
(Full-Count編集部)