少女を泣かせた“事件”から打撃覚醒 勝利の女神に「10年3億2500万ドルの契約を」
通算2000安打も達成した強打者ボット、“事件後”しり上がりに成績アップ
レッズの主砲ジョーイ・ボット内野手のとんでもない秘密があぶり出された。レッズが公式ツイッターにアップした数字は、ボットがある少女に出会う前と後の打撃成績を比較したものだ。投稿によれば、ボットはこの“事件”前が41試合で打率.234、8本塁打、29打点だったのに対し、その後は52試合で打率.316、19本塁打、50打点。まるで別人の数字を残している。
事件を振り返ろう。6月19日(日本時間同20日)の敵地パドレス戦でボットは初回、ハーフスイングの判定に抗議し退場処分を受けた。これに頬を濡らしたのが、人生初の大リーグ観戦に球場を訪れていた6歳の少女・アビゲイルちゃんだ。彼女はボットの大ファン。大好きな選手がいきなり退場してしまい、悲しそうな顔をするしかなかった。
母親がツイッターにアップした彼女の写真にレッズ公式が反応し、ボットのサインとメッセージが届けられた。さらに翌日の試合のチケットを贈り、直接の対面がかなった。その時のアビゲイルちゃんの喜びようはボットの心を打ち「すべてのイニングで自分の持っているものを全て見せたいと思っている」と、愚行は繰り返さないと誓った。それからの急上昇は、冒頭の数字の通り。8月16日(同17日)には通算2000安打も達成した。
ツイッターを通じてこのストーリーは多くのファンに知られるようになり、ファンからのコメントも殺到。「アビゲイルちゃんに10年3億2500万ドルの契約を」と少女との長期契約を希望するものや「レッズがプレーオフに進出したら、彼女は毎試合最前列にいるべき」「いつから打撃コーチとしてスタッフに加わるの?」とチームへの帯同を望むものと様々な言葉が連なった。70年代には“ビッグレッドマシン”としてリーグを席巻したレッズも、1990年が最後のリーグ優勝。「彼女がきっとワールドシリーズ制覇に導いてくれるはず」というファンの願いはかなうだろうか。