オリ宮城らバッテリー唯一の誤算 専門家は“厳しすぎた内角球”を指摘「あえて言えば」

オリックス・宮城大弥【写真:荒川祐史】
オリックス・宮城大弥【写真:荒川祐史】

オリックス宮城は6回1死まで完全投球、8回の青木の先制打が決勝点となった

■ヤクルト 2ー0 オリックス(日本シリーズ・21日・京セラドーム)

「SMBC日本シリーズ」第2戦が21日、京セラドームで行われ、オリックスは0-2でヤクルトに惜敗。1勝1敗のタイとなった。先発の宮城大弥投手は6回1死までパーフェクトに抑える快投。8回途中5安打1失点でマウンドを降りたが、味方打線の援護に恵まれず敗れた。現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が、弱冠20歳の左腕の投球を分析した。

 5回までは1人の走者も許さなかった。6回1死から西浦に中前打された後も、乱れる気配はない。しかし、両チーム無得点のまま迎えた8回、1死から西浦にこの日初の四球を与えると、2死後に塩見に左前打を浴び、一、二塁のピンチ。ここで日米通算プロ18年目・39歳の青木を、112球目の内角速球で詰まらせたものの、巧みに中前へ落とされ、ついに先制点を許して降板したのだった。

 野口氏は「20歳とは思えない、完成度の高い投手です。制球が良く、ストレート、スライダー、カーブ、さらに球速の違う2種類の落ちる球(130キロ台のフォークと120キロ前後のチェンジアップ)を使い分けている」と感嘆。「8回に打たれたのも、疲労以外に理由はない。対外試合登板は1か月ぶり(10月21日の西武戦以来)。ましてや、日本シリーズの大舞台では、ベテラン投手でも疲労が来るのが早いのだから、無理もない。逆に言えば、体力が続いている間はそう簡単には打たれない投手であることを、再認識しました」と称えた。

野口氏「厳しい内角球の後だっただけに甘いコースに映ったと思います」

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